スイングの形を追い求めるあまり、カップに向かってボールを打つという大原則を忘れていたことに気づいて「もうやめようと」。スイングからゲームを作っていく“スイングオリエンテーション”から、グリーンから逆算してゲームを組み立てていく“ターゲットオリエンテーション”のプレースタイルに目覚めた瞬間だった。
だけど、“練習”をしていないわけではない。ホテルに帰れば姿見の前で素振りをしてはイメージを固めていく。何よりも大切にしているリズムとルーティンはこうした日々の細かい意識から作り出されている。今年のオフも練習場には月に2、3回しか行かなかった。「たまにボールを打ったら手が痛くなるんじゃないかと心配になる」と笑った46歳。憧れの聖地に立ってもきっと、そのスタイルはぶれることはなさそうだ。