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3年に及ぶスイング改造が成就 今年は石川遼がバーディ合戦を制する姿が見たい【現場記者のチューモク】

3年に及ぶスイング改造が成就 今年は石川遼がバーディ合戦を制する姿が見たい【現場記者のチューモク】

配信日時:2023年1月10日 11時30分

左が石川遼の2019年のトップ・オブ・スイングで、右が2022年のもの かなりコンパクトになった
左が石川遼の2019年のトップ・オブ・スイングで、右が2022年のもの かなりコンパクトになった (撮影:ALBA)
ちょうど15年前の2008年1月10日に16歳でプロ転向した少年は、「世界一」を目指して2020年3月から大幅なスイング改造に踏み切った。30歳で迎えた石川遼プロの2022年はその道の険しさを感じさせる滑り出しとなりました。

約3年で別人に!? 石川遼のスイング大改造ビフォーアフター【連続写真】

開幕戦の「東建ホームメイトカップ」では、2日目に「75」とスコアを落として、カットラインに1打届かず予選落ち。続く「関西オープン」では、優勝がトータル14アンダーのなか、トータルイーブンパーの30位タイ。そして次戦の「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」では、バーディ合戦にまったくついていくことができず、カットラインに6打届かずトータル1オーバー・123位タイで予選落ちを喫しました。

この試合ではトータル5アンダーのカットラインに対して、石川プロが2日間で奪ったバーディ数はたったの3つ。ティショットでは安定感を見せたものの、グリーンを狙うショットの精度を欠き、方向性も距離感もバラバラでした。予選ラウンド2日間を終えた時点で、トップはトータル12アンダー。最終的な優勝スコアがトータル24アンダーだったことを考えると、オーバーパーではまったく勝負になりません。

実はこのアイアンショットの不調は、そのスイング改造によってクラブが合わなくなっていたのが原因でした。「いままでは切り返しが早かったので、そのスピードでしなりを生んでいました。いまは切り返しを静かに行っているので、軟らかくしました。振りやすくなってタイミングも合っています」と、ISPS−で予選落ちした翌週の「中日クラウンズ」からアイアンのシャフトのフレックスを“X”から“S”に変更。2010年には「58」をマークして優勝した大会で7位タイに入りました。

以前はバックスイングの反動を利用してクイックに切り返すタイプでしたが、いまはトップでしっかり間を取ってゆっくりとダウンスイングに。スイングの形だけでなく、タイミング自体も変わったのです。スイング改造前の19年と、改造後の22年の石川のスイングを、プロコーチの奥嶋誠昭氏に見てもらったところ、「切り返しで勢いをつけていたときよりも、効率が良くなったと思います。シャフトが暴れなくなった」と話しています。それにより、「ガチガチの硬いシャフトでなくても良くなった。暴れ気味の人は硬いシャフトしか使えませんからね」とも。軟らかいシャフトへの変更は、スイング改造がいい方向に進んでいることを示していたわけです。

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