「インパクトで緩めないってことが大前提。振り幅を小さくしても、インパクトは自分のなかのMAXの力で打って距離を落としている。いままでは緩めることで飛距離を落としていたので、やっぱり距離感が合う日と合わない日があるんですよ。僕は明らかに緩みすぎるミスが多かった。ショートアイアンで右手前にこぼれ落ちて、『アーッ』みたいなのが多くてうんざり(笑)」
水曜日のプロアマ戦では217ヤードの打ち下ろしの16番パー3で、7番アイアンの『フル3』を使ってピンの手前につけるナイスショットを見せた。この4段階のスイングを風やピン位置、番手間の距離を埋めたり、ミスしても寄せやすいほうに外せるようにと使い分けている。
■4段階スイングの着想はDJとマキロイ
インパクトの強さではなく振り幅で距離をコントロールすることを取り入れたのは、テーラーメイドのYouTubeがきっかけ。「4種類とは言ってなかったんですけど、DJ(ダスティン・ジョンソン)は『おれは56度のハーフハーフは100ヤード』と言っていた。そして(ローリー・)マキロイは『肩から肩』。人によって基準は違うけど、僕の10時10分のイメージは左腕の位置ですかね」と話す。
この4段階の打ち分けができるようになったのは、2年半前から取り組んでいるスイング改造が完成に近づいているからでもある。「いままでもキャリーの数字は(弾道計測器の)『GC4』で測って書いてはいたんですけど、コースに行くと力感が上がって10ヤードくらい飛んだりするんです。やっぱりスイングを変えている途中だったので全然安定していなかった。(8月1週目の)日本プロくらいからスイングが固まってきて、だいぶレンジと同じような距離がコースでも出るようになったので、やっと意味が出てきた」。