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プロの試合でセルフプレーはなぜNG? 変わりつつあるゴルフの伝統

プロの試合でセルフプレーはなぜNG? 変わりつつあるゴルフの伝統

所属 ALBA Net編集部
谷口 愛純 / Azumi Taniguchi

配信日時:2020年9月4日 17時42分

米国女子ツアーでは、8月の「AIG女子オープン」でコロナ禍の特別対応としてセルフプレーが許された。同大会で21位タイに入ったリンジー・ウェバー(米国)らがカートを押してプレーしていた。

一方、米国男子ツアーではコロナ禍でもキャディは原則必須となっている。『キャディは最高レベルのゲームをする上で必要なもの。また、プレーの遅延や、同組のプレーヤー、キャディへの負担を減らすため』という理由からで、安全面を考慮しつつ、キャディを用意できない選手に対してはツアー側でキャディを用意するなどの対応をとっている。

主要ツアーで、コロナ以前からキャディなしが可とされていたのが欧州ツアー。世界各国を転々とするため、選手の旅費負担、現地でのキャディ確保の難しさを鑑みてのことだという。

日本では、セルフプレー禁止の明確な理由は明記されていない。プロスポーツとしての格式を重んじることや、プレースピードを配慮してと言われている。

普段ハウスキャディを起用することの多い手嶋多一も、今回の「フジサンケイクラシック」では電動カートを使用してのセルフプレー。電動カートの便利さには感心していたが、「同組の2人が帯同だと、ワンテンポ置いて行かれますね。ボールを拭いたりクラブを拭いたりしていると、ついていくのがちょっとキツかった」と、プレーのリズムを合わせるのに一苦労。1日100人以上がプレーするプロの試合をスムーズに回すためには、やはりキャディの助けが必要だ。

とはいえ、コロナ禍で状況が変わらざるを得ないのもまた事実。日本ゴルフ協会常務理事、大会のゼネラルプロデューサーを務める戸張捷氏は、「キャディなしのプレーが、普通に可能になる日がくると思う」と語る。

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