遼、8位発進！1年間の成長感じる“内容の違うバーディ”とは？

＜ANAオープン　初日＞◇16日◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース(7,063ヤード・パー72)

　北海道にある札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースで開幕した、国内男子ツアー「ANAオープン」の初日。風が強く吹く難しいコンディションながら、大会ホストプロである石川遼が2アンダー8位タイと好スタート。18歳最後のラウンドはこの1年の成長をしっかりと感じられるラウンドとなった。たびたび300ヤード超えを記録したドライバーショットはもちろんのこと、石川が手応えを感じたのは14番からの3連続バーディだ。

「石川遼の1打速報」でこの日のプレーを振り返る

　14番ではフォローの風に乗ってティショットをグリーン手前バンカーまで運ぶと約35ヤードのバンカーショットを1メートルにつけバーディ、15番では約3メートルのパットをしっかり決めてバーディを奪った。さらに続く16番パー3では「かなりアゲインストだったので、自分に出来る一番低い球を打とうと思った」というティショットをピン手前40センチのベタピンにつけてバーディ。「14番はショートゲームでバーディ、15番はパッティング、16番はショットでバーディが獲れた。同じバーディでも内容が違ったんで、どのクラブも安定してきているのかなと感じましたね」ドライバーからパターまでの14本のクラブが少しずつながら自分のものになってきていると実感出来た瞬間だった。

　自身の誕生日週の大会でホストプロ。さらに連勝がかかっているとあってモチベーションは高いが、さらに石川を燃えさせているのが開催コースの札幌ゴルフ倶楽部輪厚コースだ。大きなアンジュレーションのあるグリーンや強く吹く風など距離こそ短いが様々なワナが待ち受けているこのコースは経験がモノを言うコースとして知られている。これは裏を返せば輪厚に挑んで3年目の石川などまだ早いと言われているようなものだ。「だからこそ逆にこのコースで頑張りたいと思いますし、昨年以上の成績を残したい」同じように経験が必要だとされている名古屋ゴルフクラブ和合コースも“58”を叩き出しねじ伏せてみせた。明日19歳となる石川が今度は輪厚で常識を覆す。

　初日を終えて単独首位に立ったのは5アンダーまでスコアを伸ばした河井博大。1打差の単独2位には08年に今大会を制している矢野東が入った。池田勇太、藤田寛之は石川と並んで8位タイにつけている。昨年覇者の谷口徹は1オーバーで尾崎将司、薗田峻輔らと並んで50位タイとやや出遅れた。