北海道にある小樽カントリー倶楽部を舞台に開催される、国内男子ツアー「サン・クロレラ クラシック」。開幕を前日に控えこの日はプロアマ大会が開催され、石川遼、池田勇太、丸山茂樹らが出場した。指定練習日の火曜は突然見舞われた豪雨で練習ラウンドを中断したため、18ホールをラウンドしたのはこの日が初めて。アマチュアとのラウンドを楽しみながらコースをチェックした。
「すごく楽しみ」遼、予選ラウンドは薗田と同組
昨年大会では4日間首位を譲らずトータル17アンダーというビッグスコアを叩き出した石川だが、小樽カントリー倶楽部で苦手としているのが2番パー4。ティショットの落としどころの左サイドとグリーン手前に池があり、セカンドを奥にこぼすと池に向かって下りのアプローチが残る超難関ホールだ。昨年は2番アイアンでティショットを打つなど攻め方を変えて攻略を目指したが、4日間で3ボギーと完敗。石川にとっては完全な鬼門となっている。
「あのホールはフェアウェイから打っていくことが重要」。そこで石川が目をつけたのが全英オープンでも使用した0番アイアンだ。安定したティショットが打てる上に飛距離も出せるとあって2番ホール攻略にはうってつけ。まだセッティングに加えるかは決めていないが、昨年は通常どちらかを入れている5番ウッド、2番アイアンを両方投入し9番アイアンを抜くという異例のセッティングで小樽を制しているだけに、0番アイアンをバッグに加える可能性は十分。この日のラウンドでは2番のほかに8番、13番と0番アイアンを使用するなど使いどころは多い。全英の躍進を支えた秘密兵器が北の大地でも炸裂しそうだ。
開催コースの小樽カントリー倶楽部は、昨年よりは短くなったとはいえ7,500ヤード近い距離は国内屈指の長さ。「ティショットで良いショットを打ってもセカンドは6番とか長いクラブになる。そういうコースは海外にすごく多いので、WGC、メジャーとアメリカにつながっていくのではないかな」。海外の難コースにもひけをとらない北海道最古の名門小樽。石川遼の世界での更なる躍進はここから始まる。