■ティーイングエリアでのストレッチは逆効果!?
冬は血流が滞り、筋肉は冷えて弾性が落ちる。スイングしにくいと感じている人は多いだろう。
「寒いと関節のクッション材である関節液の粘度も上昇。さらに体は熱を逃がさないよう縮こまるため、肩甲骨周りや背中が硬直。スイングは小さくなり、再現性も下がります」
そう話すのは、アスリートのコンディショニングにも詳しいピラティストレーナーのmieyさん。筋肉をほぐそうと、スタート前にストレッチするゴルファーは多いが……。
「寒い屋外でカチコチの筋肉を伸ばすのは逆効果です。十分に伸びないうえ、筋肉を傷つけケガの原因にもなります。オススメは、スタート前のロッカールームでのストレッチ。血流が上がりやすく、筋肉もスムーズに反応します。外に出る前に、動ける体に整えていきましょう」
■可動域アップの始点は足裏の筋膜ほぐし
筋肉をほぐす前に、アプローチしたいのが筋膜だ。
「筋膜は、筋肉を包む薄い膜のような組織で、足裏から全身の筋肉をつないでいます。筋膜が硬くなると、筋肉は伸びにくくなるという特性が。そこでまず足裏の筋膜をほぐして、全身をほぐれやすくするんです」
足裏の次は、下半身から肩甲骨周り、次に背中の順でほぐすのがスムーズだという。
「血流が滞りやすい下半身から整えることで、体の土台が安定。そのうえで上半身をほぐすと、効率良く血流が促されます。今回紹介するストレッチは、通して行っても10〜15分ほど。習慣にすれば、年齢に負けないしなやかな体を保てます。ゴルフを長く楽しむためにも、ぜひ毎日のルーティンに取り入れてみてください」
全身の筋膜を緩める「足裏 ボールコロコロ」
ゴルフボールに乗り、足裏でボールをコロがす。刺激するのは親指側の土踏まずからカカト(内側アーチ)、小指側の土踏まずからカカト(外側アーチ)、親指の付け根から小指の付け根(横アーチ)の3ライン。片足30秒ずつほぐそう。
◇フットローラーを使うとほぐしやすい
100円ショップなどで買えるフットローラーが便利。親指側に体重をかけてコロコロ、小指側に体重をかけてコロコロ刺激すればOK。
※足裏ほぐしを行う際は、筋肉を痛めやすいので、必ず靴下を着用してください。撮影では、動きが分かりやすいよう裸足で行っています。
さらに血行を促進! ふくらはぎをほぐす「壁おじぎ」
ふくらはぎとスネを刺激「壁背伸び」
壁に両手をついて立ったら、まずはカカトを上げて5秒キープ。続いてツマ先を上げて5秒キープする。これを3セット行う。
アクティブストレッチで股関節を動かす「足上げブランコ」
壁のヨコに立ち、壁に手をつく。壁と反対側のヒザを曲げ、太モモが床と平行になるまで引き上げたら、ゆっくりと足を後ろへ引く。勢いで振らず、股関節から動かすイメージで15往復。
朝イチから高いトップが作れる「胸くるりん」
壁のヨコに立ち、足を前後に開く(壁側の足が後方)。次に壁側の腕を高く上げ、手のヒラを壁につけて胸を外に開き、5秒キープ。3回繰り返したら、手の位置を頭の高さ、さらに肩の高さへと下げ、同様に胸を外に開く。
バックスイングがスムーズに! 肩甲骨のこわばりをほぐす「壁時計」
壁のヨコに立ち、足を前後に開く(壁側の足が後方)。壁側の腕を前に伸ばして手のヒラを壁につけたら、ゆっくりと壁についた腕を後ろへ回す。3周繰り返そう。痛みを覚えたら無理せず、そこでストップ。再度スタート位置に戻って回そう。
飛距離をキープ! 背中を刺激する「腕オープン」
壁の横に立ち、足を前後に開く(壁側の足が後方)。両腕をそろえて体の前に伸ばしたら、ゆっくりと壁と反対側の腕を開き、手の甲を壁につける。痛みを感じたところで止めてOK。3回繰り返そう。
ラウンド中は「カンタン全身連動」で動ける体をキープ
背中に軽く力を入れながら股関節を動かすなど、複数の関節を同時に使う動きは、全身の筋肉を短時間で温めるのに最適。ショットの合間に取り入れて、体を冷えからガードしよう!
【解説】
mieyさん
みー/骨格矯正ピラティス指導者。自身のダイエットを期にピラティストレーナーの資格を取得。全国にピラティススタジオを5店舗展開しつつ、トレーナー・講師としてアスリートからダイエットしたい女性まで、幅広く指導している。『股関節ムーブ』(Gakken)など著書多数。