先週3シーズンぶりの勝利を遂げた、コリン・モリカワ。過去の勝利のほとんどがブレード型パターによるものだったが、今大会は珍しくマレット型の『Spider Tour X』で米国男子ツアー7勝目を飾った。昨年途中から今大会まで「入るマレット」を探し続けてきた、男のパター遍歴を振り返ってみたい。
ブレード型のエース『TP Soto』を使って昨年「マスターズ」で14位になった後、「RBCヘリテージ」でマレット型を入れたモリカワ。①『Spider Tour V』のクランクネック仕様でSG:Putting「-0.47」の最終順位は54位だった。次戦の「チューリッヒクラシック」でも使用して、SG:Putting「-0.23」の予選落ちと、当初のクランクネック・マレットは明らかに不発だった。
ここからブレード型に戻して3戦は良かったが、ショットが絶好調だった「全米オープン」でこの年ワーストのSG:Putting「-2.19」を喫してブレード型にかじりついて悔しがるシーンも。6月の「ロケットクラシック」では、3日目からツノ型マレットでクランクネックの②『Spiderプロトタイプ』を投入してSG:Putting「-0.22」と、やはり不発だった。
その後「ツアー選手権」までブレード型を使ってSG:Puttingでマイナスになる試合が多かったが、9月の「プロコア選手権」でモリカワは再び動いた。それが③『Spider Tour V』のややセンターシャフトのプロトタイプで、前回4月とネックが全く異なるモノでSG:Putting「-0.26」とまたも不発だったが、翌戦「ライダーカップ」でも使用した。
日本開催の10月の「ベイカレント・クラシック」ではついに④『Spider Tour X』のクランクネック(ブラック仕様)に変更して最終的に14位に入ったものの、年が明けた「ソニーオープン・イン・ハワイ」では⑤『Spider ZT』を使用してSG:Putting「-1.61」と、ゼロトルクも合わない結果だった。
そして、「WMフェニックスオープン」から入れた、今回の⑥『Spider Tour X』はフローネックで、クランクネックよりも開閉を促進させアークを増すネックタイプ。「WMフェニックスオープン」ではSG:Putting「-0.68」だったが、優勝した今大会では「-0.050」に。
SG:Approach the Greeen「+9.681」とショットが絶好調だった週に、そこそこ入る結果が得られれば久々の優勝になったというわけだ。米国テーラーメイドは、モリカワがこの特殊なT字アライメントの入ったモノと出会った裏話をこう明かす。
「コリンは過去にSpider Tour Xを使用しており、2025年の終わり頃もそのクラブでプレーしていました。そこで故郷ラスベガスで、友人が『バックT』アライメント補助機能付きのSpider Tour Xのフローネックを使用しているのを見て、興味を惹かれました。コリンは試しに握り、借りてみることに。そして初めてWMフェニックスオープンでこのクラブでプレーしたのです。
Spider Tour Xは、ソニーオープンで使用したSpider ZTと、キャリアの大半で使用してきたブレード型との中間的な形状です。Spiderの安定性とセットアップ時の一貫性はフローネックホーゼルと完璧に調和しました。フローネックは、以前使用していたクランクネックよりもリリース感をより強く感じさせてくれます。最終日、コリンはパッティングで1.621ストロークを稼ぎました」
今回の勝利で、今年のPGAツアーは『Spider Tour X』が5戦4勝(ゴッタラップ2勝、シェフラー、モリカワ)となった。モリカワの「入るマレット探し」の旅が一旦終わりを迎えるのか、今後の動向も注視していきたい。