テーラーメイドが示したボールの新たな可能性
ドライバーからパターまでの各クラブで最高の性能を発揮する。
これはテーラーメイドがボール開発において掲げている大きなテーマだ。そのために他にはない「5層構造」を採用し、代を重ねるごとにブラッシュアップして、性能を高めてきた。そして2月3日、新たにリリースされた新『TP5/TP5x』シリーズには、今までにない驚愕のテクノロジーが搭載された。それは、ボール全体を覆うように均一に塗布された「マイクロコーティング」。従来モデルで培ってきた「5層構造」ボールの飛びにさらなる革命を起こす“第6の層”と呼べるものだ。
コーティングはボール表面の劣化を抑えるために塗布される。しかし、従来の製法ではディンプル内に“液だまり”ができる。これがボールの飛行中における空力性能が乱れる原因となっていた。
一方、「マイクロコーティング」はボール全体に均一に塗布されるため、“液だまり”ができず、ディンプルの空力デザインを妨げない。従来モデルと比べて、ボールの吹け上がりを抑えることで飛距離が伸び、前後左右のショットの安定性が増すことで着弾地点が揃ってくれる。
もちろん、テーラーメイドが培ってきた「5層構造」にも磨きがかかっている。
最新モデルは、コンピューターシミュレーションによって10万を超える“デジタルプロトタイプ”を作成し、最高のモデルをチョイス。ドライバーでは高・強弾道の飛び、アイアンでは適正弾道で止まる球、ウェッジではソフトな打感で激スピンがかかるなど、どの番手でも最適な弾道の出るボールに仕上がっている。
さらに『TP5』のディンプルには、再設計された「ツアーフライトディンプルパターン」を、『TP5x』には、再設計された「スピードラップコア」と新素材のマントル層を採用。「マイクロコーティング」との組み合わせによって、その性能は100%発揮される。革新的な“第6の層”によって、テーラーメイドの『TP5/TP5x』シリーズは、スコアアップを目指すゴルファーにとって最高の選択肢のひとつになったのだ。
ここで気になるのは、「マイクロコーティング」の施されたボールが、コースでどれほどの性能を発揮するのか、ということだ。そこで今回はカリスマフィッター吉川仁を中心に、ボールに強いこだわりを持つ3人のゴルファーに新しい『TP5/TP5x』シリーズをテストしてもらった。
ドライバーは真っすぐな強弾道でぐんぐん伸びる
まずは「マイクロコーティング」による飛びの違いが、最も出るドライバーの試打。弾道計測器「トラックマン」を用意し、飛行するボールを追従する形で、弾道データを計測した。
ドライバーを使った試打では、『TP5』ボールも、『TP5x』ボールも強い弾きで初速が出て、直進性の高い飛びが共通していた。
『TP5』ボールには、過去最大サイズの「コア」を搭載。インパクト時のエネルギーを効率良くボール初速に変換する。打感はソフトで心地良く、『TP5x』に比べて、つかまったボールが打ちやすいことも特徴的だった。
「フェースにくっつくような心地良い打感で、つかまったボールが打ちやすいです。強く前に伸びるような弾道で、操作性の高さも備わっています」(吉川)
「しっかりフェースに乗るので、余分なスピンを抑えた強い球が打てます。ゆっくり前に伸びるような飛び姿もキレイで、気持ち良く叩いていけるボールです」(田辺)
一方、よりボール初速が出て、低スピンの強弾道で飛距離が出たのが『TP5x』ボールだ。新モデル用に再設計された「スピードラップコア」を搭載し、過去最高レベルの反発性能を実現している。
「ソフトな中に手応えがあり、強い弾きでボール初速が出ます。打ち出し角とスピンのブレが小さく、安定して高・強弾道でキャリーが伸びます」(吉川)
「フェードでもスピンが少なく抑えられるので、安心して叩けます。打感がソフトなのに、強い弾きで初速が出て、想像以上の飛距離が出てくれました」(藤井)
アイアンでは、タテ距離を安定させながら高くて止まる球
続いて7番アイアンを使ったテストをすると、高さとスピン量が適正値で安定し、タテ距離がキレイに揃っていた。どちらも「マイクロコーティング」の効果か、ターゲットに対してネジれることなく、ラインを出しやすいボールに仕上がっていた。
『TP5』ボールはインパクトでフェースに乗る感覚が強く、高いコントロール性を発揮。スピンの利いた高弾道でしっかりグリーンに止めることができた。
「ドライバーと同じくつかまったボールが打ちやすいです。打ち出し角やスピン量の数値が常に適正で、グリーンをピンポイントで狙えます」(吉川)
「しっかり高さが出て、スピンも適正値に収まるので狙い通りの距離を飛ばしやすいです。左右のブレも小さいので、グリーンを狙うショットが楽になります」(田辺)
『TP5x』ボールは、吉川のデータで400〜500回転ほど低スピンに。スイングタイプやパワーによっても変わるが、スピンの少ない強弾道で風に負けない球が打ちやすくなっている。
「インパクトで重さが感じられて、強く前に伸びるような弾道が出てくれます。弾道安定性が抜群で、高さや着弾地点のバラツキが非常に少ないです」(吉川)
「『TP5x』ボールは、強く前に伸びる弾道が打ちやすく、アイアンの飛距離性能が特に高い印象です。ソフトなのに弾く感触は、他にはない魅力です」(藤井さん)
ウェッジは強烈な喰い付きでギュギュッと止まる
フルショットでは強弾道で真っすぐ飛ぶ『TP5/TP5x』シリーズだが、ショートゲームでは、キャストウレタンカバーがフェースに喰い付き、強烈なスピンがかかる。
ソフトな打感を追求している『TP5』ボールは、ショートゲームにおけるフィーリングも抜群に良い。アプローチの打ち分けが自在にできることがポイントだ。
「小さな振り幅のアプローチでもフェースにしっかり乗って、気持ち良く打っていけます。やや低めの打ち出しで、強烈なスピンがかかります」(吉川)
「フェースへの喰い付きが強く、上げたり、スピンをかけたりとアプローチが自在に打ち分けられます。スピンがかかる安心感があるので、ピンに思い切って突っ込めます」(田辺)
強弾道の飛びが魅力の『TP5x』ボールも、ショートゲームにおけるスピン性能は『TP5』ボールと同等のレベルだった。
「打ち出しの高低をコントロールしやすく、高さで止めるアプローチが打てます。ショットと同じくスピン量のバラツキが小さいので、距離感を正確に出せます」(吉川)
「打感がソフトなので、しっかりヒットして距離感を出せます。ショートゲームで緩みが出ないことはミスを防ぐ上で大きなメリットです」(藤井さん)
パット時の集中力を高める「ツアーストライプ」もおすすめ
テーラーメイドは、ビジュアルテクノロジーのデザイン開発にも注力している。新『TP5/TP5x』シリーズには専用デザインの「ツアーストライプ」も用意されている。
新しい「ツアーストライプ」は幅を狭くデザインすることでショット時の違和感を軽減。そして中央のライン上に「クワイエットアイ」が追加された。視点を1点に止めることで、パッティング時の集中力を高める効果がある。
「『スパイダー』シリーズなど、テーラーメイドのパターのデザインとも好相性。ドットを見ることで集中できますし、フェースの芯で捉えやすくなります。ストロークを整える効果も期待できます」(吉川)
NEW『TP5/TP5x』シリーズで全てのショットの質が向上!
コースでの試打を終えた吉川は、新しい『TP5/TP5x』シリーズのパフォーマンスの高さを絶賛する。
「『TP5/TP5x』シリーズはどのクラブでも弾道が一定になり、着弾のバラツキが非常に小さく収まっていました。プレーする上で安心感がありますし、ショットの質そのものを高めてくれるボールです。そして、試打中はボールの“飛び姿”をよく観察していましたが、ネジレの少ないストレートボールで、ぐんぐん伸びる印象でした。一概には言えませんが、『マイクロコーティング』の効果が出ているのかもしれません」(吉川)
『TP5』と『TP5x』の選び方については、「どちらもトータルで高い性能を持っていますが、まずは打感の好みで選ぶと良いでしょう。とにかくソフトでフェースに乗るフィーリングが欲しければ『TP5』、ソフトな中にも手応えのある打感が好みであれば『TP5x』がおすすめです」とコメント。「5層構造」によるハイパフォーマンスと、不測のミスを防ぐ「マイクロコーティング」が組み合わさった『TP5/TP5x』シリーズは、プロアマ含め、スコアアップの切り札となるボールであることは間違いなさそうだ。
取材協力/GMG八王子ゴルフ場 撮影/近澤幸司 構成/田辺直喜