プロトタイプを打ったホフマンが、 “ビッグ・ジャンプ!”と驚いた。
「すべてはパフォーマンスのために。ドライバーやフェアウェイメタルの場合は、飛距離アップという結果を確実に生み出すこと、そのためにスピードを向上させるのです。TSドライバーの開発中、チャーリー・ホフマンにプロトタイプを打ってもらったのですが、その時点でボール初速が最大で2マイル/時(約1メートル/秒)向上しました。“ビッグ・ジャンプだ!”と、彼は言いましたが、打点が安定しているトッププレーヤーにおいて、2マイル/時のボール初速アップは、まさに大いなるジャンプ、前進なのです」(ダン・ストーン氏)
我々取材陣が打った一発目から感じた明らかなスピード感の違い。それもまさに“ビッグ・ジャンプ”を体感したということなのだろう。タイトリストが世界中で展開している、TSプロジェクトというプロモーション活動も、DEMOイベントを通じて“ビッグ・ジャンプ”を実感してもらうためのもの。とにかく、打って欲しいと開発陣も口をそろえる。それほどの自信作がTSドライバーなのだ。
TS2は、これまでタイトには なかったくらいやさしいモデル!
「確かにメジャーや欧州ツアーではTS3の使用者が多い場合がありますが、通常のPGAツアーでは逆にTS2のほうが多かったりと、世界的に見れば、ほぼ半々の使用者割合で推移しています。TSドライバーはどちらも460ccですので、従来のように大きな偏りにはならないのです」(タルジ氏)
考えてみれば、TS3はフルサイズでソールに“シュアフィットCGウェイト”が搭載されている点で、917D2と似ている。小さなD3の後継とは言いがたい。
「許容性の指標である慣性モーメントはTS3で917D2と同等、TS2はさらに大きなものになっています」(タルジ氏)
つまり、TS2は過去のタイトリストドライバーには類するモデルがないくらい、やさしいモデルになっているということ。ついモデル名の数字に惑わされてしまうが、真相はこうである。
プレーヤーは実際に構え、打ち、フィーリングやサウンドを加味してモデルを決めているという。どちらが飛ぶ?というより、どちらが好き?と自らに問いかけるのが、TSドライバーの正しい選び方だと思う。
【インタビュー】ジャスティン・トーマスは、 917D3からTS3に高速スイッチ!
「違和感はまったくない。TS3ドライバーを試したとき、まず飛距離性能に驚いたんだ。初速が明らかに違うと感じたからね。打感もサウンドもいい。替えることに迷いはなかった」(ジャスティン・トーマス)
TS3の初速の違い、そして飛距離に惚れ込んだトーマスは、ビッグ・ジャンプでWGCブリヂストンインビテーショナルを制した。