8月16〜19日、USPGAツアー最終戦のウィンダム選手権でブラント・スネデカーが完全優勝。先天性の病と戦いながらも世界最高峰の舞台でコンスタントに勝ち続ける事ができる理由とは?
スピンを操る“渋い”新人がプロ23日目で初優勝
「CAT Ladies」のお約束、優勝副賞のブルドーザー。お世話になったゴルフ場に寄贈するプロが多いとか。(写真:Getty Images)
スネデカーがセッジフィールドの18番のカップから『TOUR B X』を拾い上げたその日(厳密にいうとその数時間前)、国内女子ツアーのCAT Ladiesでも『TOUR B』ボール(こちらはXS)が主役になっていた。ウィニングパットをカップから拾い上げたのは、7月にツアーテストに合格したばかりの大里桃子。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の会員に入会してから23日での優勝は史上最短記録として注目を集めた。
写真右から2人目が大里。優勝した8月17日のたった23日前にLPGA会員になったばかりだった。(写真:Getty Images)
大里といえば、勝みなみや新垣比菜と同学年の、いわゆる黄金世代の一人。昨年、勝や新垣と一緒に合格を果たせず、しかもその新垣が4月のサイバーエージェントレディスで優勝と、大里にとっては悔しい1年だったが、その鬱憤を見事に晴らす形となった。
「最終日はバーディスタートが切れたのでその後も良い感じでプレーできました。後半はボギーもあったし、追い上げられたりもしたのでとても緊張しました。その中でも勝負どころでパーパットを決めることができたのが勝因だと思います。厳しいコースセッティングの中でスピンの効いたショットや、飛距離を武器にできたことも大きかったと思います」
とは試合後の大里のコメント。
スピンにこだわり、タイガーと同じボールに行き着いた。(写真:Getty Images)
この言葉にもあるように、渋ささえ感じさせる“スピンの効いたショット”が彼女の武器。特にスピンの扱いは、“新人らしからぬ上手さ”との評価を受けており、目の肥えたファンはそのウェッジショットを楽しみにしているという。
ちなみに、スネデカーが愛用する『TOUR B X』は飛距離性能に重きを置いたモデル。一方、『TOUR B XS』はXよりもスピン性能を高めたモデルで、スピン重視のタイガー・ウッズは後者を使用。一般的に、女子ツアーでは飛距離重視のXを使うプレーヤーが多い中で大里がXSを使っているあたりにも、大里のスピンへの執着が見えてくる。
大里の技術と、スピン性能に優れた『TOUR B XS』がかみ合って生まれるミラクルショット。さらに、勝や新垣ら同世代との戦い。後半戦を迎える国内女子ツアーが、さらに面白くなってきた。