日本のゴルファーのスイングテンポがゆったりに。手元の緩さは必要だ!
ミズノ賀屋さん(以下、賀屋) 「弊社のフィッティングでためた3万人のゴルファーのデータから、最近のゴルファーのスイングテンポがゆったりめに変わる傾向がデータで出ています。例えば、20年前と比べると、昔よりも切り返しのスイングテンポがゆったりに変わった人が多いんです。これが、手元側は緩くしてタイミングを取りやすくした理由です。これは弊社だけじゃなくて、フジクラやグラファイトデザインなどのシャフトメーカーさんも同じことをやっていて、昔のスピーダーのように手元側が超しっかりで先端がビュン!と走るテイストのモノが減ったことからもよく分かるかと思います」
筆者 「なるほどね。では、センター部分の剛性の高さというか、反応の良さについてなんですが、コレを狙って作った理由というのは?」
全年代でタメがほどける人が減っている。だから、しなり戻りの速さが必要!
筒 「確かに、昔よりクラブが軽くなってボディターンの人が増えているので、重いクラブ時代の手打ち&アーリーリリースの人の割合が減ったのは事実でしょうね」
スライサーが多くても、安易にフックフェースには頼らない!
筆者 「なるほどね〜。確かに、今回の『GX』シリーズ全体のデザインが、いわゆるアベレージ向けクラブの臭いがまったくしないんですよ。硬派というか、真っ黒で本格派なデザインですから。ゴリゴリなアスリートゴルファー向けではないですが、アベレージ臭がしないのは、そんな背景があったのか。年代切りをしないのは良いことですよ、だって去年キャロウェイ『GBB EPIC』を買った人って、60歳以上の人もかなり多いと聞きますから」
ナノテク『MFUSION』だから、200g級ヘッドでも楽勝で振り切れる!
筆者 「えっ、それってアスリートゴルファー向けのヘッド並じゃないですか。でも、振った感じではそこまでヘッドが効いてる感じがしなかったですよ。振り切れないとかまったく感じなかったけどなぁ〜」
筒 「長岡さん、シャフト先端がしっかりしていると、重ヘッドでも重さを感じづらくなるんですよ。しなり量の多い柔らかいシャフトに重ヘッドを付けるとさらにしなり量が増えて振りづらくなりますが、このクラブは反力の高い『MFUSION』があるからこそ、重さを感じずに200g級のヘッドをラクに振り切れるんですよ」
賀屋 「その通りです!長岡さん、9.5度のS、SR、Sを打ってもらいましたが、『GX』の高初速と低スピン性能は体感できましたか?」
筒 「……。(芯を喰ってから言え!下手クソ!)今回の『MFUSION』が最大のキーテクノロジーだということがよく分かりますね。長岡さんみたいな吹け球野郎にでも結果を出してしまうんですから…」
筆者 「さっきから何ですか、吹け球野郎って…。口が悪いなぁ〜。正直、テーラー『M3 460』か、キャロ『ローグサブゼロ』かすごく迷ってたんですが、マジで『GX』にしようかなぁ…。筒さんもエースドライバーを売ってくれないし…。また新しい選択肢が出て迷うなぁ…」
賀屋 「そこなんですよ、テーラーさんの【ツイストフェース】も、キャロウェイさんの【2本の柱】も、すごく分かりやすくて記憶に残りやすいですよね。でもウチは、高初速&低スピンヘッドに『MFUSION』シャフトが複合しての性能なので、性能は競合を倒せるものが出ているんですが、キャッチーではないんですよね…。打てば必ず飛ぶと理解して頂けるとは思うのですが…」
筆者 「賀屋さん、大丈夫ですよ。今日聞いた話と『GX』が飛ぶことをコラムでバラしますから。マジで買おうかなぁ、コレ…。テーラーとかキャロだと、人と被るのが癪だしなぁ…」