ローバンス派のスピース。ハイバンス派のトーマス。ソール形状を選べる54度以下は【M】グラインドが多数派!
P筒 「バンスって言葉は、ソールの出っ張り具合ってこと位しか一般のゴルファーには認識されてないですよ。大丈夫ですか?」
P編 「バンスの議論は、そもそも測り方やメーカー表示の違いもあるから難しいね。それに最近は多面ソールのウェッジも増えているから、どこを基準にどこを測るの?ってモデルも多々ある。トゥとヒールと真ん中でバウンスがまったく違うモデルもざらだしね。バンスは一概には言えないというのはあると思うんだよね」
P筒 「村田さんのおっしゃる通り。それと、PGAツアープロの上の方の選手になると、ソールを自分仕様にグラインド(削る作業)しているんじゃないかな?と。その特別なリクエストに応えられるのがボブ・ボーケイの真骨頂でしょうし、ツアープロの感性が一番シビアな部分なので、現物を見てその選手の打ち方との相性を見ないとなんとも言えない部分はあります」
筆者 「今回は、タイトリストから発表されている数字を軸に想像力を膨らませて話しましょうよ」
P編 「打ち方やテクニックも2人は違うよね?」
筆者 「スピースは『716AP2』アイアンのシャフトが『プロジェクトX』 の6.5なんですが、46度のシャフト硬さもPWの代わりだからか6.5で、それ以下のウェッジは6.0と柔らかめのシャフトですね。これは短く持つことも考慮してるからかな…。そういえば先日、キャロウェイ『MD4ウェッジ』の発表会で丸山茂樹プロが同様のことを話していました。米国時代はバンス4度を使っていたこともあって、基本テクニックを使うためにはヘッドを軽く感じるように軽めのバランスじゃなきゃダメと言ってました」
P編 「米国タイトリストでは、ロフト54度以下の番手をSWと規定していて、色々なソール形状から選べるようになっている(※日本仕様は54度は【M】グラインドのみ)ね。でも、こう見ると、54度以下は技が使える【M】グラインドが圧倒的に多いね」
筆者 「本当だ。やさしい【F】グラインドが5人、トレーリングが落とされた【S】グラインドが5人、トゥとヒール、トレーリングが落とされた一番技が使える【M】グラインドが9人ですね。でも、海外の選手ってこう見ると、60度以上を入れる選手が多数派なんですね」