飛ぶクラブはリキみを生まず、ゴルファーのミスを減らす!
もちろん、練習場で打ちまくったとはいえ、コースと練習場では力加減も変わるし、傾斜やラフなどの状況もある。それでもスコアが良かった理由を考察するに、「飛ぶ」と分かっていたことからリキみが生まれなかったことだろう。
不安はいくつもあった。特に、ぶっ飛び系アイアンなため、「飛び過ぎて奥に行くんじゃないか」「上めに当たって激しくショートするんじゃないか」などなど、最初は怖かった。でも、ドライバーが自分に合う『GBB EPIC STAR(日本仕様)』の純正Sで思い通りに打ててぶっ飛ぶ。セカンドでそもそも距離が残らないし、PWはマックス150ヤード以上飛ぶことなく、それより下の距離もコントロールショットにきちんと応えてくれた。
例えば、残り155yでアゲンストのシーン。普段なら8番アイアンで強振するか、7番でパンチショットや低い球を打とうしがち。普段とは違うスイングのため、乗らず寄らずでスコアを失いがちだ。でも『EPIC STARアイアン』なら、9番でポーンと軽く払い打つだけ。リキまず方向性がいい上、タテの距離もまったくバラつかなかった。コレが最も裏切られた部分だ。
キャロウェイが公開したティザー動画では、契約プロが「+40y」を記録していたため、「ぶっ飛んだら最大+40yもあるけど、飛ばないときは+10yと、同じ番手で30yくらいタテ距離がバラつくのでは?」と想像していた。これは杞憂で、飛びすぎも飛ばなさすぎもない。7番アイアンで26°という、超ストロングロフトのぶっ飛びアイアンでも、きちんと距離感が作れた。
後は、サービスロング(460y)がラクなことこの上なし。2打目の残り200y弱、PCM編集長も筆者も、握ったのは当然7番アイアンだ。過去の常識から脳がアラームを発していたが、構わず振り抜き、カンタンに2オンである。もう、笑っちゃうほどラク。ハーフプレーの間に強振が必要なシーンが一度もなく、安全運転この上なかった。
キャロウェイにはまたもや筆者の“常識”をぶっ壊されてしまい、いま激しく混乱しているが、気分は悪くない。むしろ、常識が壊れたことでニヤニヤが止まらない。(あとは、財布と嫁とのハードな交渉が待っている。それが何よりも大変だが…)
Text/Mikiro Nagaoka