幼少期から有名なゴルフの天才少女
筆者のような20年を超えるゴルフファンにとって、金田はとても記憶に残る選手だ。幼少期からゴルフの天才少女として有名で、多くのメディアに取り上げられていた。当時から実力はたしかなもので、タイガー・ウッズと並ぶ8歳での世界ジュニア優勝(女子10歳以下の部)の最年少記録をあげ、最終的に同大会を4勝した。
中学生になってからは、レギュラーツアーに参戦して、ゆうゆうと予選を通過していた。14歳で出場した2004年の「ゴルフ5レディス」は、優勝争いの末に3位タイでローアマを獲得。線は細かったが、とにかくアプローチとパッティングが天才的で、それも生半可な天才ではなかった。以降もプロの試合で何度もベスト10に入り、誰もがその才能に驚き、輝かしい未来を予感していたものだ。
21歳のときに、「フジサンケイレディス」で初優勝。金田の天才ぶりから考えると、その優勝は遅いくらいに感じられた。それから何勝も積み重ねていく選手になるだろうと思われていた。
ところが、20代の金田は、腰や手首など様々な故障に苦しめられた。そして、天才すぎるがゆえに、すべて感覚でプレーが出来ていたものが、徐々にその歯車が噛み合わなくなっていった。もともとジュニアから形作ってきた個性的なスイングであり、それらを修正するのにも多くの時間を要した。