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シン貧打爆裂レポート『JPX 923 HOT METAL アイアン』

貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。

配信日時:2022年9月21日 17時00分

ロマン派ゴルフ作家語る

JPX 923 HOT METAL アイアン』は、最先端のアイアンです。あらゆるシーンで、それを感じさせました。それによる性能向上もさることながら、完成度の高さに驚きました。

通常、新素材のクラブは、初代は荒削りで、完成度が高まるのは二代目、三代目となるのがセオリーです。正直に書くと、『JPX 923 HOT METAL アイアン』も、そのような感じになるのだと考えていました。

しかし、それは間違いだったのです。

新素材の「ニッケルクロモリ」は、強烈です。飛距離性能は、今までに経験がありませんでした。

その他の機能を犠牲にはしていません。やさしさも含めて、ハイレベルです。気になるのは、打音とターゲットレベルぐらいなものです。

JPX 923 HOT METAL アイアン』は、前モデルと比べると、少しむずかしくなったという印象です。これは、5機種あるアイアンのバランスが変化したことと、新素材の特性が関係していると思われます。やさしいアイアンが欲しいゴルファーには、『JPX 923 HOT METAL HL アイアン』が用意されています。

個人的には、『JPX 923 HOT METAL アイアン』は、やさしすぎず、むずかしすぎず、とてもバランスが良くなったと感じました。飛距離性能だけではなく、スコアメイクをしやすくするアイアンとして『JPX 923 HOT METAL アイアン』は、見事に出来上がっています。

中途半端にせずに、カッチリとチューニングされているのは、たぶん、女子プロや男子シニアプロの使用を想定したからだと思われます。

バリバリにチューニングした証拠は、純正のシャフトの設定です。たくさんの種類のシャフトがある場合は、その分、チューニングが緩くなる傾向があるのです。『JPX 923 HOT METAL アイアン』は、スチールシャフトでSフレックスの「N.S.PRO 950GH neo」と、カーボンシャフトでRフレックスのみの「MFUJION i」の二つしかないのです。つまりは、このシャフトが打てるゴルファーが対象です、という感じで、わかりやすくなっています。

JPX 923 HOT METAL アイアン』は、ぶっ飛び系アイアンを使いたいけれど、スコアも諦めたくないという妥協を許さないゴルファーで、やさしすぎるアイアンが苦手だというゴルファーにオススメです。

ベースモデルのアイアンとして、実は、『JPX 923 HOT METAL アイアン』は相応しくないかもしれない、と試打中に何度か思いました。そして、“昔のミズノのクラブみたいだなぁ”とも感じました。

ある意味、ユーザー寄りではなく、“これが打てる人だけがわかれば良い”みたいな潔さをミズノらしいと言っていた時代があったのです。

JPX 923 HOT METAL アイアン』は、上級者とか、中級者だと自ら思っているゴルファーに打ってみて欲しいアイアンです。「ニッケルクロモリ」でできた最新のアイアンは、飛んで止まる、夢のようなアイアンに仕上がっていますが、使い手を選ぶ傾向があるからです。

ちなみに、『JPX 923 HOT METAL アイアン』と兄弟アイアンの『JPX 923 HOT METAL PRO アイアン』は、中身は基本的には同じですが、外観が全く違うアイアンになっています。

通常は、こういうケースでは片側は製品化して、もう一方は、プロトタイプとしてプロ支給品になります。一般のゴルファーが、プロ気分で選べるチャンスは滅多にありません。

この機会を無駄にしない意味でも、『JPX 923 HOT METAL アイアン』とシリーズのアイアンを試してみることがオススメです。もしかすると、自分でも知らなかった本当の自分を知る経験が出来るかもしれません。

多くを語らずとも、打てばわかるアイアンが『JPX 923 HOT METAL アイアン』なのです。

試打クラブスペック

JPX 923 HOT METAL アイアン』

ヘッド素材 ニッケル・クロムモリブデン鋼精密鋳造
ロフト   #5/22度、#6/25度、#7/28.5度、#8/33度、#9/37.5度、PW/42.5度、GW/48度、SW/54度
シャフト  N.S.PRO 950GH neo(S)

【著者紹介】篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員

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