テーラーメイドから「ハイ・トウ 3」ウェッジが登場
「形は機能に従う」とはテーラーメイドのビル・プライス氏の好きな言葉だが、まさにその“形”悩みの種にもなり得る。
トウが高いウェッジを販売するメーカーとこの種のウェッジを使うゴルファーは、トウ高ウェッジの汎用性の高さはズバ抜けていると思っている。これは長所でもあるが、残念ながらこれには犠牲も伴う。
その犠牲とは、「型破りな今っぽい」見た目。トウ高ウェッジの見た目ははっきり言って微妙だし、決して万人受けしない。
しかしこの形状は、汎用性を高めるためにある。「ハイ・トウ 3」と一般的な形状の「ミルドグラインド(MG3)」シリーズを比べるとわかりやすい。
そもそもデザインが異なるが、「ハイ・トウ 3」は独自のソール形状で、グラインドも独特だ。そしてハイ・トウと「フルスコアライン」は、「MG3」で実現する以上のさらなる汎用性をもたらしてくれる。
トウが高いウェッジをセッティングに入れる最たる理由は、結局のところ汎用性の高さだろう。特にフェースを開く必要がある時に、トウが高いことにより打点が広がる。
バンカーだろうが深いラフだろうが、あるいはベアグラウンドであろうが、どんな場面でも適したショットが打てる。
しかしトウが高いということは、汎用性が生み出される要因の一部分に過ぎない。おそらく大部分はソールデザインによってもたらされている。
「4ウェイ」デザインのキャンバーソール形状、これがソールデザインのポイントだ。ソールが全方向にカーブしており、スクエア(真っ直ぐ)に構えた時にトレーディングエッジの抜けが良く、リーディングエッジは低め(テーラーメイドでは史上にあるウェッジで一番低い設定としている)になっている。
つまり、ソールのグラインドが汎用性を高める一方で、リーディングエッジを地面に近くにキープすることができるのだ。
簡単に言うと、突っかかることなく、素早くスムーズに抜けることができるってわけだ。
では、「ハイ・トウ 3」と一般的な形状の「ミルドグラインド(MG3)」がどのように違うのか、また「ハイ・トウ 3」の性能を詳しく見てみよう。