「カーボンフェース」を採用した『ステルス グローレ』は、どんなドライバーに仕上がっているのか? すでに試打したという竹村真琴プロと鹿又芳典氏は、やさしくボールがつかまって、高弾道でキャリーを伸ばせるとその性能を絶賛する。 写真/近澤幸司 構成/田辺直喜
テーラーメイド契約プロの竹村真琴(写真右)とクラブコーディネーター鹿又芳典氏(写真左)
10年以上同じ名前を続けてきた信頼のブランド
写真は最新モデル『ステルス グローレ』。ドローバイアス設計によるやさしいつかまり、ミスへの強さ、落ち着いたデザインなど、グローレらしさを継承しつつ、性能のアップデートが行われている
日本のゴルファーに対して、球の上がりやすさやつかまり、ミスへの強さといった確かな性能を届けて続けてきたテーラーメイド『
グローレ』。2012年に初代『
グローレ』が発売されてから
今年で10年目となるが、そんな節目の年に発表されたのが、
集大成とも言うべきモデル『ステルス グローレ』だ。
今回は初代から『
グローレ』シリーズを愛用する竹村真琴プロと、年間数千本に及ぶ最新モデルの試打を行うクラブコーディネーター鹿又芳典氏に、『ステルス
グローレ』について話を聞いてみた。
『ステルス』と同じ60層カーボンフェースがグローレにも!
竹村 『
グローレ』のドライバーは歴代どれも本当に簡単で、やさしく飛距離が出るものばかりでした。
それだけに一度使うと他に替えられなくなるんですよね。特に今は、年齢と共にパワーが落ちて飛距離や球の高さが欲しいという気持ちが強くなっていますが、『
グローレ』は頑張ろうと思わなくても、クラブが仕事をして、それ実現してくれます。
鹿又 『
グローレ』は、
テーラーメイドが日本人向けに作ったモデルで、2012年からスタートしています。10年以上、同じモデル名を続けてこられたのは、
やさしくつかまって、しかも高い球で飛ばせるという性能面がしっかりしていて、それがゴルファーから支持されている証拠でしょう。その中でも今回の『ステルス
グローレ』は、
ドライバーの1つの完成形と言っていいほどの出来ですよ。
「もう伸びないと思っていた私の飛距離が10ヤードも伸びました」(竹村プロ)
前作との比較で、『ステルス グローレ』が持つ高い飛距離性能を実感できたという竹村プロ
最新モデルの発表に先駆けて『ステルス
グローレ』の試打を行ったという竹村プロと鹿又氏。前作『シム
グローレ』との比較を行った竹村プロは、
『ステルス グローレ』の飛距離性能にかなり驚かされたようだ。
竹村 前作『シム
グローレ』の芯を喰った当たりと『ステルス
グローレ』のまずまずの当たりがほぼ同じ飛距離でした。
最高飛距離で言うと10ヤードくらい『ステルス グローレ』の方が飛んでいたのです。新モデルが出る度に「これ以上、性能上がるの?」って疑問に思うのですが、
今回も想像を超えてきてくれましたね。
鹿又 自分もコースで試打しましたが、『ステルス
グローレ』は
ずっと最適なキャリーが出せるドライバーだと感じました。純正シャフトが装着されると総重量270グラム台とかなり軽量ですので、普通ならスピンが増えやすくなるはずですが、『ステルス
グローレ』はそれがありません。
どんなパワーの人でも常に適正なスピンが入ってくれるヘッドに仕上がっていましたね。
鹿又氏は、適正スピンがかかることで、幅広いゴルファーが飛距離アップを実感できると語る
竹村 前作からの大きな変更点として
「カーボンフェース」の採用がありますよね?
鹿又 そうですね。「カーボンフェース」が『
グローレ』の完成度をさらに引き上げたのは間違いないでしょう。さらに、
「フォージドミルドアルミニウムリング」を採用するなど、今までにないヘッド構造を実現したことで、
インパクトでのエネルギー伝達効率が非常に良くなっています。 ヘッド全体でボールを押すような構造となったと鹿又氏。やさしいだけでなく、初速性能の高さもあると強調する
竹村 たしかに「カーボンフェース」になって、打感がいい意味で変わりました。
吸い付くような打感というか、インパクトの瞬間にボールをグッと押してくれるような感触になっていて、今までの『
グローレ』にはない感覚でした。
カーボンフェースの採用で吸い付くような打感に変化したと竹村プロ
鹿又 チタンにはなかった反発力と打感が、『ステルス
グローレ』には備わっています。「カーボンフェース」の採用によって、ヘッドの設計上、できることがかなり広がったのでしょうね。
さりげなくゴルファーを助けてくれるそれが『グローレ』最大の魅力
今までにないヘッド構造でかつてない性能を手に入れた『ステルス グローレ』。一方で、クラブとしての使い勝手の良さは変わっていない
最新テクノロジーを余すことなく注入して設計された『ステルス
グローレ』。
性能面での優秀さがある一方で、それが主張しすぎず、使い勝手の良さがあることも大きな魅力になっている。
鹿又 『ステルス
グローレ』を試打していると、
さりげなくゴルファーを助けてくれるクラブだとすごく感じました。これだけテクノロジーの入ったドローバイアス設計のクラブというと、振っていて変に違和感を感じてしまいそうなものですが、『ステルス
グローレ』にはそれが全くありません。
自分の感覚で気持ち良く振れて、それでいてボールは真っすぐ飛んでくれます。素直な挙動でヘッドをスクエアに動かしやすいことも魅力と話す鹿又氏
竹村 たしかに、『ステルス
グローレ』は楽に振れますし、
頑張らない方が、クラブが仕事をしてくれて、いい球が出る印象でした。
安心感ある見た目通り「クラブに任せていい」。力みが取れて曲がらず距離も出ると言う
鹿又 結果が出るというのはクラブとして最高の進化です。『ステルス
グローレ』は女性のアマチュアゴルファーから男子プロまで、
本当に幅広い層のゴルファーが飛距離アップを実感できるドライバーです。ここまで性能バランスの取れたドライバーは過去にも例がないですよ。
カーボンウッドのテクノロジーをまとうことで、究極の飛びを手に入れた『ステルス
グローレ』。ドライバーが曲がる人、飛距離不足に悩む人など、多くのゴルファーにとって救世主となりそうだ。