ロマン派ゴルフ作家語る
シンプルなところは、無骨でむずかしそうに見えるかもしれませんが、何も足さずに、何も引かずに、等身大で打つことが出来るのが『B-Limited 229HI ユーティリティ』です。
最初に、オーバスペックという不安は、ギリギリでセーフでした。ゆとりはありませんが、40m/sでもユーティリティとしての性能を発揮しました。
アイアン型のユーティリティが好きなゴルファーに『B-Limited 229HI ユーティリティ』は、オススメです。過去に僕が打ったことがあるブリヂストンスポーツのユーティリティの中で、『B-Limited 229HI ユーティリティ』が一番良かったです。
ブリヂストンスポーツのユーティリティは、ボールをとらえすぎて使いづらいと思っているゴルファーがいると思いますが、その癖は、ほぼ感じませんでした。何よりも、楽に飛距離が出るクラブであることが良いです。
適度なヘッドの大きさのユーティリティを探しているゴルファーにも、フェアウェイウッドが苦手でその代わりを探しているゴルファーにも、『B-Limited 229HI ユーティリティ』はオススメできます。ヘッドスピードが速ければ、よりやさしく打てるはずです。
『B-Limited 229HI ユーティリティ』は、中空構造のアイアン型クラブの特徴を上手に利用して作られています。ミスショットに対して、やさしくし過ぎると飛ばなくなってしまう部分を芯感を残すことで、ちょうど良いバランスにチューニングされていますし、それでいて、敏感に曲がるような要素はしっかりと制御されています。ツアープロ用に作られたクラブですから、オールマイティーというわけにはいきませんが、芯に当てる技術が優れていれば、自動的ともいえる性能を発揮してくれるのです。
ウッド型のユーティリティのほうが機能が優れている、というのは、ユーティリティのセオリーでしたが、『B-Limited 229HI ユーティリティ』は、それを覆すクラブです。
個人的に、最後に強調しておきたいのは、コスパです。『B-Limited 229HI ユーティリティ』は、この手のツアーモデルとしては、少し安いカテゴリーに入ります。キャディバッグの中の隙間を戦略的に埋めるクラブは、実際のコースで何ラウンドも試してみなければ、その有効性は確認できないものです。期待通りに働いてくれない失敗のほうが多いとも思います。
『B-Limited 229HI ユーティリティ』は、そういうときに、安いからまあ良いか、と諦めもつきやすく、国産のクラブは中古市場でも買い取りが高い傾向もありますので、コスパが良いというわけです。
もちろん、隙間を埋めて、自分のゴルフを向上させる切り札になってくれれば儲け物です。『B-Limited 229HI ユーティリティ』は、多くのゴルファーを刺激する可能性が高いクラブなのです。
試打クラブスペック
ヘッド素材 ソフトステンレス、ステンレスウエイト
フェース素材 ハイパー ステンレス455
ロフト角 2度/17度、3番/20度
シャフト N.S.PRO MODUS TOUR105(S)