自分の好きなタイミング、場所で気になるシャフトがテストできる
とはいえ、市場には膨大な数のモデル、スペックのシャフトが存在します。そんな中から、自分に合うモノを見つけるのは容易ではありません。特に昨今は、新型コロナの影響もあり、練習場などで定期的に開催されていたメーカー主催の試打会も中止になることが増え、シャフトを試す機会そのものが減っています。
そこで注目したいのが、シャフトのレンタルサービスです。
例えば、三菱ケミカルが展開しているシャフトのレンタルサービスでは、シャフトのみなら最大4本を送料のみの負担で3泊4日借りることが可能。普段練習している環境で最新シャフトを試すことができ、ゴルフショップや試打会で打つのに比べて、長い時間をかけてじっくり試すことができます。借りるタイミングによっては、コースで実際に打つこともできるでしょう。さまざまな面でメリットのあるサービスなのです。
今回は、三菱ケミカルのシャフトレンタルサービスを実際に利用して、今、気になっているシャフトを借りてみることにしました。サービスの使い勝手やシャフトのインプレッションを紹介します。
借りるのは元・賞金王2人が選んだ超精密軽量シャフト
つい最近、情報がリリースされたばかりのモデルですが、すでに国内男子ツアーで片山晋呉プロや藤田寛之プロが実践投入しているシャフトになります。中でも藤田プロは、『VANQUISH』の5TXを投入して臨んだ国内シニアツアー「スターツシニアゴルフトーナメント」でシニア初優勝を挙げました。
大会後のインタビューで『VANQUISH』について、以下のように語っています。
「あのシャフトは、全体の粘りと速く動こうとする部分があって、そのタイミングが合うと、スピードがバーンと乗るんですよ。ちょうどトップスピードに入るところがある。『粘り』と『速さ』の両方でバーンとくる。自分はそれをブーストと呼んでいます。このシャフトは飛ぶし、タイミングも合うし、いいなと思って使い始めました」(藤田プロ)
ものすごく気になるインプレッションですよね? 私自身、最近では練習やラウンド機会が減っていることもあり、飛距離の落ちが気になっています。もし、シャフトの性能で飛距離を伸ばせるなら、使わない手はありませんから、ずっと『VANQUISH』が気になっていたわけです。
とはいえ、今まで使ったことのない軽量シャフトにいきなり交換するのはちょっと怖い…ということでレンタルしてみたいと考えたわけです。早速スマホを使って、サービスを利用してみようと思います。
サービスを使うには無料会員登録と身分証明書のアップロードが必要
「レンタル専用ページ」にアクセスするまず、利用規約への同意を求められます。貸出期間や配送方法、盗難、破損についてなど、さまざまな注意事項が記載されていますので、しっかりチェックした上で「同意する」をクリックします。
続けて、無料の会員登録を行っていきます。
最初に名前や住所、電話番号といったパーソナルなデータやログインに必要なメールアドレス、パスワードを入力していきます。利き手やヘッドスピードといった項目があるのが、シャフトレンタルならではですね。その後は、運転免許証など身分証明書を登録していきます。身分証明書がないとレンタルサービスが利用できないので注意しましょう。
今回は『VANQUISH』を借りたいので、メーカーで「三菱ケミカル」を選び、続けてブランドから『VANQUISH』を選択します(種類は特に選択しなくても、候補シャフトが表示されるようです)。
今回はタイミングが良く、『VANQUISH』の“4X”と“5X” をレンタルすることができました。また、レンタルシャフトにはテーラーメイド製のスリーブが装着されているようなので、テーラーメイド『ステルスプラス(9.0度)』も借りることにしました。もし装着されたスリーブに対応したヘッドを持っていなくても、対応した最新ヘッドが一緒に借りられるのは嬉しいですね。
必要なモデルを選択した上で「レジ」に進み、「レンタルお申し込みフォーム」で、お届け先の確認や配達希望時間を行い、最後にクレジットカードの登録をしていきます。初回の利用ではクレジットカード決済とのみとなるようです。
以上で、希望のシャフトとヘッドをレンタル手続きは完了です。今回の貸出にかかった費用は「3,190円」。ヘッド付きで最新シャフトを試せると思えば、かなりお得ではないでしょうか。
注文の5日後にシャフトとヘッドが到着!
いろいろな意味で常識を覆す軽量シャフト
1発目からなんとも不思議な感覚になりました。今まで、軽量帯のシャフトというと、Xフレックスであっても、どこか頼りなさを感じて、あまり強く振れなくことが多くありました。しかし、『VANQUISH』はダウンからインパクトにかけての加速感が心地よく、スイングするほど、スピードが増していくような感覚になります。
手元部分がしっかりしていますし、いわゆる先が走るタイプのシャフトに分類されるでしょう。しかし、そういったモデルにありがちなインパクトで当たり負ける頼りなさが全くなく、むしろボールを強く押していく感覚があります。
最初はそのスピード感を上手くコントロールできずにいましたが、だんだんに癖を掴んでくると、しなりによる加速を生かして、どんどんボール初速が上がっていきます。
続けて、『VANQUISH』の5Xにシャフトを変更して、テストを行いました。基本的な振り感は4Xと共通しているのですが、重量アップした分、より強くボールを押していけます。結果、スピン量が4Xよりも少なく抑えることができ、ランを入れたトータル飛距離を287.1ヤードまで伸ばすことができました。
ショップで試打したシャフトを改めて借りるのもアリ
シャフトの印象は、初めて打った時としばらく打ち続けた時で変わりますし、体調によって感じ方が変わる場合もあります。3泊4日あれば、1日じっくり打ってテストすることも、何日かに渡って打つこともできます。
例えば、ゴルフショップや試打会で数球打って良いと感じたシャフトがあれば、改めてレンタルサービスを利用してじっくり試してみるのも良いでしょう。自分に合ったシャフトを見つけるという意味では、使わなきゃ損と言っても過言ではないサービスになっていますね。本当にお手軽に利用できるサービスになっていますので、気になるシャフトがある場合はぜひ、使ってみることをおすすめします。