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シン貧打爆裂レポート『スパイダー GT TM2 パター』

貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。

配信日時:2022年7月13日 17時00分

ロマン派ゴルフ作家語る

スパイダー GT TM2 パター』は、見た目は「トラスホーゼル」が目立つので、おもちゃ的というか、SFチックというか、少し奇をてらいすぎたパターに見えます。実際に、近未来から来たパターだといわれると、そうかもしれない、と思ってしまいそうです。

元々『スパイダー GT パター』がハイパフォーマンスパターですので、それにどこまで、なにが、プラスされているのかが、『スパイダー GT TM2 パター』を評価する基準になりました。

結論から書きます。

兄弟モデルの『スパイダー GT TM1 パター』は、今までのパターの感覚を活かして、腕前が発揮される要素がありましたが、『スパイダー GT TM2 パター』は、方向性に関して、ほぼ腕前が要らないのです。腕前が発揮されるのは、距離感だけで、あとは、パターがオートマチックにやってくれる感じがしました。

センターシャフトモデルは、ゴルファーの好みも出ますし、得手不得手もありますが、『スパイダー GT TM2 パター』のセンターシャフトは、「トラスホーゼル」の機能を全開にするための手段に過ぎないのです。つまり、「トラスホーゼル」だけに注目すると、『スパイダー GT TM1 パター』は、ハーフの「トラスホーゼル」で、『スパイダー GT TM2 パター』はフルサイズの「トラスホーゼル」といえます。

スパイダー GT TM2 パター』がスゴい点は、「トラスホーゼル」がブレードの上に設置されたことで、前重心になったというところです。重心の8割以上が左右に配置されているヘッドに、ブレードだけに数十グラムはある「トラスホーゼル」がブレードの上に配置されているのです。2022年のパターのトレンドが、たぶん、結果的に『スパイダー GT TM2 パター』に取り入れられたのではないか、と思いました。ゴルフの神様のシナリオは、ときに強引なのです。

パットが苦手で、自分の好きなパターも、自分に合っているパターも、なんだかわからないというゴルファーに『スパイダー GT TM2 パター』をオススメします。やさしさを堪能できるはずです。

蜘蛛使いと、元蜘蛛使いで、スパイダーの弱点を知っているゴルファーにも『スパイダー GT TM2 パター』はオススメします。弱点を克服しています。不満なく使えると思います。

スパイダー GT TM2 パター』は、やさしいけれど、とても繊細なパターです。前重心になっている要素が、繊細さを作っているのだと思います。

試打ラウンド中に、何度も震えました。このパターを使えば、間違いなくスコアアップする、という確信があったからです。入ることを狙える距離とラインが、増える感じがしました。

スパイダー GT TM2 パター』は、見た目が独特です。シンプルなものが構えやすいと感じているゴルファーは、それだけでダメかもしれません。僕も、パターはシンプルな物が良いと考えている一人です。実を言うと、当初、『スパイダー GT TM2 パター』は、そういう意味で、試打をするリストに入れていませんでした。しかし、『スパイダー GT TM1 パター』が、強烈に良かったので、急遽、試打をすることに決めたのです。

得意なパターではないと思っていたからこそ、『スパイダー GT TM2 パター』の衝撃は強烈でした。

2022年は、パターの当たり年だ、という話があります。個人的にも、その兆候があると思っています。誰のために、そんな流れが来ているのか? 使用しているパターに不満がなければ、意味がありません。

パターを替えたくない人は、『スパイダー GT TM2 パター』を無視することをオススメします。ゴルフの神様のシナリオには、無駄がないのです。

試打クラブスペック

スパイダー GT TM2 パター』

ヘッド素材:軽量アルミニウムボディ(6061)+ステンレススチールダブルウィング&ホーゼル(303SS)+タングステンウェイト
フェース :PURE ROLL 3ミリ厚(ウレタン+アルミニウムビーム)
ロフト  :3度
ライ角  :70度
長さ   :34インチ(33インチもあり)

【著者紹介】篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員

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