ロマン派ゴルフ作家語る
ドラコン公認球だから、それに合わせたチューニングをする必要があったのだと想像しますが、前モデルが、ヘッドスピード40m/sにベストマッチな仕上がりだったので、対象ゴルファーど真ん中の僕としては残念に感じました。
そういうゴルファーには『XXIO』がありますよ、という棲み分けなのかもしれないし、急増している若いゴルファーはヘッドスピードが速い例が多いので、その辺りを意識したのかもしれません。
もう一つ、気になったのは、パットの打音です。小さめの音量なのです。ショットのときの音量と比べると、別のボールのようです。(こういうことは、よくありますが)
『スリクソン X3 ボール』は、ボールが伸び上がってしまって、距離をロスしてしまうゴルファーにオススメです。また、パワーがあるゴルファーにも『スリクソン V3 ボール』はオススメです。
発売から少し時間も過ぎて、周囲で使用しているゴルファーからも色々と話を聞いたり、実際に一緒にプレーしたりすることがあります。ヘッドスピードが速いゴルファーは、ほぼ例外なく、ドライバーは飛ぶ、と言います。見ていても、それは実感します。キャリーで飛ぶのではなく、ランで稼げるように見えます。共通しているのは、元々がかなりのハイボールヒッター、だということです。
親しい友人の中に、二代目の『スリクソン X2 ボール』をエースボールにしていたゴルファーがいます。彼は、『スリクソン X3 ボール』を3ラウンド使用して、結論として、ボールが上がりにくくて、スコアメイクがしづらいからと、別のボールに変更したそうです。(ちなみに、『XXIO REBOUND DRIVE ボール』の『X マーク』にしました)
『スリクソン X3 ボール』は、飛ばし屋を更に助けるボールです。
期待をしていた総合力の更なる充実については、個人的には、現状維持という評価です。アイアンやユーティリティの飛距離は、前モデルより安定して番手差がしっかり出ると感じました。
『スリクソン X3 ボール』のモデルチェンジは、前モデルと毛色が違う部分があって、戸惑う人もいると思いますが、対象とするゴルファーが変化しただけで、基本的には同じベクトルにあるボールです。ドラコンに特化した分、失うものがあるのは当たり前です。
特別な用具ほど、AさんとBさんの評価が違ったりするものなのです。八方美人では80点がギリギリなのに、一人のために特化すれば120点が取れるのは、全ての教科で良い点を取ろうと考えて、まんべんなく勉強するのと、一つの教科に絞って徹底的に勉強するのとの違いと同じです。『スリクソン X3 ボール』は、特化したかけがえのないボールなのです。
試打クラブスペック
構造 :飛距離追求型スリーピース
コア :スーパースピードX3大径コア
ミッド :スーパースピードX3ミッド
カバー :H.R.カバー
ディンプル:強弾道338スピードディンプル
カラー :ホワイト、プイエロー