靴ヒモのような脱ぎはきの煩わしさがなく、ダイヤルをまわすだけでフィット感を調節できるBOAフィットシステム。今やゴルフシューズにはなくてはならないものとなっている。だがBOAが目指しているのは脱ぎはきのしやすさの先にあるものだ。BOAテクノロジー社が求める理想は、ゴルフシューズの性能を最大限に引き出すためのフィットを見出すこと。つまりシューズを介してゴルファーのパフォーマンスを高めるところにあるのだ。
甲をラップで包み込み足全体をホールドするBOA
アスリートライクでシャープなデザインも『UGB2500』の特徴のひとつ
そんな思いが込められているのがニューバランスの新作であり、最上位モデルとなる『UGB2500』だ。このシューズが採用したのが「Wing Wrap POWERED by THE BOA FIT SYSTEM」。靴ヒモをただBOAに置き換えるのではなく、2枚のラップによる重なりで甲まわりをカバーし、締めることによって、足全体を包み込むようなホールド感を作り出すことに成功した。さらに、レースをカカトまわりにはわせることによって、カカトまわりから甲まわりまでの一体感をもたせてくれるようなフィット感をもたらす、つまり自然とカカトまで包み込まれる構造になっている。
このシステムのベースとなったのがBOAのパフォーマンスフィット構造。アメリカのBOAテクノロジー本社に併設されたパフォーマンスフィットラボで、生体力学に基づき、飛距離と方向性が求められるスイング動作の緻密な解析を重ねた結果生まれた、足全体を包み込むようにホールドすることで運動機能をサポートしようというアイデアだ。
パフォーマンスラボでは競技ゴルファーを被験者にした多角的な測定が行われる
ニューバランスが『UGB2500』で目指した、シューズ内の足ブレを抑制し、スイングパワーを損なうことのない的確性をアップさせるという目標に、もっともふさわしいホールド感をもたらすものとして、このパフォーマンスフィット構造が採用された。そしてニューバランスとBOAが共同で開発したのが「Wing Wrap POWERED by THE BOA FIT SYSTEM」。日本企画のシューズならではの、日本人の幅広甲高の足に合わせて作られたラストの効果を最大限に高め、足指部分に余裕をもたせて、指の力を使いやすくするためにも、この「Wing Wrap POWERED by THE BOA FIT SYSTEM」が大きく役立っている。またダイヤルプラットフォームも最新のLi2を採用。形状は薄くコンパクトになり、締める方向だけでなく緩める方向にも回転が可能で、フィット感の精密な調節ができるようになっている。
さらに抜群のクッション性を誇る、ニューバランス独自のミッドソール「FRESH FOAM X」や、ねじれを制御する「TPUプレート」、ヒール部分をホールドする「CR COUNTER」などの先進のテクノロジーも加わって、快適なクッション性と高い安定感を備えた『UGB2500』が誕生した。その実力を、今回試してくれたのが高柳直人だ。“チーム・セリザワ”の一員として男子ツアーに参戦中で、ニューバランスの契約プロでもある。
『UGB2500』は第一印象から凄くいいと感じたと話す高柳
「これまでBOAのシューズをはいてきた経験から、絶対に緩まることがないことはもうわかっていました。この『UGB2500』をはいて感じたのは、スイングしたときの左右のぶれが以前より抑えられているということですね」
彼の感想を裏づけるように、パフォーマンスフィットラボでのパイロットテストでもパフォーマンス向上の傾向が確認されており、今後、本格的な実証実験が行われる予定だという。
ニューバランスの『UGB2500』をはき、ティグラウンドに立った高柳。さっそく力強いドライバーショットを披露してくれた。飛距離、方向性とも文句なしだ。
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