究極の「MOI(寛容性)」
まず2017年、2018年の『MOST WANTEDテスト』ブレード・マレットパター部門において、イーブンロールパターは圧倒的な強さを見せ、“最も欲しいパター”に選ばれている。
2019年では上位グループにランクインし、再び2020年のブレードパター部門でトップに返り咲いた。そして、2021年マレット部門においては3位という成績だった。
このとおり数あるモデルの中で存在感を示し、最も「安定性」のあるイーブンロールパターだが、さて今年はどうか?現在ブレード・マレットパターの性能テストは進行中で、最終的な評価は、2022年『Most Wantedパターランキング』の結果を待つこととしよう。
イーブンロールパター全種の基盤となる独自の放物線状の溝『スイートフェイステクノロジー』が、他社との差別化を決定的なものにしている。
今回の新作「ER11 VX」は、2021年初頭に発表した「ER11 V」の後継モデルだ。
「ER VX」の全体像はピンの「KETSCH(ケッチ)」を彷彿とさせ、重量配分や形状は、テーラーメイドの「SPIDER(スパイダー)」やオデッセイ「TEN(テン)」といった人気の高いウイングマレットタイプに近い。
一方「ZERO」の見た目はというと、賛否が分かれるだろう。おそらく見た瞬間に、見た目が好きかどうか判断できたはずだ。
しかし究極的には、それこそがこのようなパターを市場に送り出す目的のひとつなのだ。
実証済の設計に固執して冒険をしないパターメーカーには大いに不満だ。安全策なのはわかるが“安全”が革新的であった試しはない。
性能上の利点を引き出すためなら設計上のリスクをとり続ける。もしも本当に良いクラブを求めるなら、それが型破りな考え方や設計の結果だとしても受け入れなければならない。
そう考えると、「ZERO」はなによりもまず大量生産されるパターなのだ。では、この2モデルの特徴を見てみよう!