『ST-Z 220 ドライバー』は、安定して、同じボールが出るドライバーとして仕上がっています。

狙ったところに打ち出せる特徴はピカイチです。美しい弾道で、飛距離は出ていない、と思って、ボールのとことに行くと、けっこう飛んでいる、という感じでした。個人的には、こういうドライバーがスコアアップに直結するのだと思います。

ドライバーとしては、やさしいほうに分類されます。9.5度のロフトにプレッシャーを感じないゴルファーに『ST-Z 220 ドライバー』はオススメします。

クラウンに大きな膨らみを作ることで空力を向上させて、速度を上げるのがドライバーのトレンドですが、『ST-Z 220 ドライバー』は、平べったいのです。不思議なことですが、慣れというのは怖いもので、平べったいクラウンに違和感がありました。

浮力や弾道補助的な機能は最小限で飛距離性能に特化していることが、打っているとよくわかります。ある程度ドライバーを打てて、癖がないオーソドックスなドライバーが欲しいゴルファーにも『ST-Z 220 ドライバー』はオススメです。

ドライバーというクラブは、ゲームの流れを作る意味で大事です。一発のミスでゲームをぶち壊してしまうことができるからです。しかし、残念なことに、ドライバーでは、バーディーも、パーも確実にすることは出来ません。リレーの第一走者がゴールテープを切ることがないのと同じです。

つまり、ドライバーの最高の仕事は、次のランナーに良い条件で確実にバトンタッチすることなのです。『ST-Z 220 ドライバー』でラウンドをしながら、しみじみとそんなことを考えました。

良いスターター（リレーの先頭走者）がいるチームは安定します。『ST-Z 220 ドライバー』は、そんなドライバーです。アンカーまで、ゲームを楽しみたいゴルファーであれば、打ってみる価値があるクラブです。

『ST-Z 220 ドライバー』

ヘッド素材　：α-β系チタン（Ti811）
　　　　　　：クラウン・ソール部　カーボン
フェース素材：β系チタン合金（2041Ti）
ヘッド体積　：460cc
ロフト　　　：9.5度（2度プラスマイナス）
ライ角　　　：59度
シャフト　　：TOUR AD GM D（S）
長さ　　　　：45.5インチ

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学１年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員