ロマン派ゴルフ作家語る
それでも、打つまでは少し不安がありました。前モデルの印象が悪かったからです。挑戦することを優先して、ユーザーを無視したアイアンだと思っていました。その後継機種だから不安があったのです。
しかし、『T300 アイアン』は、全く別物でした。アイアンとしての完成度は、全くレベルが違うステージにあります。芯の位置が、ややトウ側であるという癖はありますが、一般的なゴルファーにとっては、そのほうが扱いやすく、飛距離が出るという傾向はありますので、マイナスとは言えないでしょう。
飛距離がしっかり出て、楽しく使用して、スコアアップしたいゴルファーには『T300 アイアン』をオススメします。ラウンドしていて、狙い通りに打てるので楽しくなるアイアンでした。
『T シリーズ』のアイアンとして、他の機種と差が大きすぎると経験するゴルファーもいると思いますが、僕はこういうラインアップは、むしろ自然だと感じました。逆に、この中間のレベルのゴルファーは、すぐにもうワンランクアップしてしまうだろうし、数的にも極端に少ないからです。
『T300 アイアン』は、若くパワーがあるゴルファーにも、オールドゴルファーでも使えるアイアンです。
一つだけ注意したいのは、トウ側に当たったショットは、キャリーが落ちるのですが、強い棒球になってかなりのランが出ることです。良いショットよりも飛んでしまうようなミスになります。腕前があれば、このショットを狙って、飛距離を稼ぐことも可能なので、使いようだともいえます。
『T300 アイアン』は様々なタイプのゴルファーが、楽しんで使えるように作られたアイアンです。タイトリストのアイアンは難しすぎて諦めたというゴルファーに、諦めないで試して欲しいクラブです。