ロマン派ゴルフ作家語る
一発目から、「あれ? 何かに似ている」と感じたのですが、4ホール目で、ゼクシオだと思ったのです。ゼクシオも、過去数世代の開発テーマが打ちやすさでした。『EPIC MAX FAST ドライバー』は、『EPIC』がイメージさせる上級者のクラブではなく、思いっ切り振りやすく、打ちやすく、簡単な『EPIC』になっているのです。ゼクシオを打っているゴルファーに、『EPIC』を使ってもらおうという意図を感じます。
コースで使用していて、ムキになって振るよりも、スムーズに芯に当てる余裕のあるスイングのほうが明らかに飛距離が出ることに気が付いたのです。つまり、『EPIC MAX FAST ドライバー』は、パワーヒッターが打っても、やさしさは伝わっても、飛距離性能は感じ取れないと思われます。
ヘッドスピード40m/s以下のゴルファーをターゲットにして開発したというのは本当です。惚れ惚れするような飛距離のボールが何ホールも打てました。個人的には、芯に当てるのが上手いゴルファーに『EPIC MAX FAST ドライバー』はオススメします。
アドレスビューで、フェースが白く見えます。これは意図的なものらしいですが、これが意外に効きます。同じ感じに構えやすくなる効果があるようです。『EPIC MAX FAST ドライバー』は、この雰囲気というか、機能を受け入れられるかが、相棒になれるかどうかの境になるのかもしれません。
芯を外したときも、それなりに飛ぶドライバーで、その辺りは最先端のドライバーなのです。でも、一発の飛距離、という特別な当たりは、フェースの限られた所に当たらないと出ないのです。
『EPIC MAX FAST ドライバー』は、打っていて、楽しいドライバーでした。僕は出球が左に出やすいドライバーは苦手なのですが、それは癖なのだと考えて、考慮して打てば、何ら問題なく使うことが出来ます。何よりも、飛びそうなきれいなボールが出て、2打目のところにいっても、ちゃんと飛んでいるというのは、本当に気分が良いことだと、思いださせてくれました。
試打アイテムスペック
ヘッド素材 :鍛造 FS2Sチタン
フェース素材:FLASHフェースSS21
ヘッド体積 :460cc
ロフト :10.5度(9.0度、11.5度もあり)
ライ角 :59.5度
シャフト :Speeder EVOLUTION for Callaway(S)
長さ :45.75インチ
総重量 :約272グラム