ラフでも弾道をコントロールできる安定性
特筆されるのは、ラフでのショットだ。多くの選手達が苦しめられる中、原は短い番手で打てるアドバンテージを活かし、高さとスピンでグリーンに止めていた。これは多くの使用プロが指摘している『TOUR B』ボールのラフからの強さを示している例だろう。原自身もボールを『TOUR B』に変えてから、アイアンでのフライヤーに悩むことがなくなったという。芝が挟まっても、球がブレず、コントロールされた弾道でグリーンを狙い続けた。
『TOUR B』は、アプローチ領域ではボールの初速を落として止めやすくする「リアクティブウレタンカバー」を搭載している。衝撃吸収材を配合するという新しいアイディアから生まれたカバーは、これまでにない、高次元での飛んで止まる性能を実現していて、原もその恩恵を受けているようだ。
最終日の13番ホール、ピンサイドに外した短いアプローチでは、見事なチップインバーディーを奪取。これが事実上のウイニングショットとなった。仮に入らなかったとしても、ボールはOKの位置に止まっていただろう。ボールの性能を活かし、弾道を完璧にコントロールした見事なアプローチだった。原自身は、ラフからでもボールがくっつき、スピンが入って弾道が安定するので、いわゆるポッコン球が出ないのが気に入っているという。
飛んで曲がらないドライバー、アイアンショットの切れ、そして繊細なアプローチとパッティングと、すべての局面で高いパフォーマンスを発揮し、4日間通して、ナショナルオープンの勝者にふさわしい、見事なプレーぶりだった。師匠である尾崎将司の往年の勝ちっぷりを彷彿させられたファンも多いのではないだろうか。
原の使用する『TOUR B X』はプロには珍しいパールカラー仕様(※パールホワイト)。キラキラしているものが好きなのと、『TOUR B』の使用プロが多いので他の選手と被らないのも気に入っているという。ボールには「Get the chance」と刻まれている。今回のようなプレーが続けば、文字通り、より多くのチャンスを手にすることができそうだ。