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PINGの『G710 アイアン』ってどんなクラブ?

ロマン派ゴルフ作家、ゴルフエッセイスト、ヴィクトリアゴルフのショップ店員、ALBA編集部のギア担当など、専門家が話題のギアをズバッと解説!

配信日時:2020年5月22日 17時00分

「玄人好みのアイアンだ!」 by ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家の篠原です。今回は『G710 アイアン』のお話です。

<試打スペック>『G710 アイアン』
ヘッド    17-4ステンレススチール
フェース   マレージング鋼C300
ロフト    #4/18.5° #5/21.5° #6/24.5° #7/28° #8/32° #9/37.5° PW/43° UW/48.5° SW/54°
シャフト   N.S.PRO 950GH neo (S)
長さ     37.5インチ(7番)


黒いヘッドです。マッド過ぎず、艶々し過ぎず、PINGのセンスは抜群です。ヘッドを小さく見せていますが、実はけっこうフェース長があるヘッドです。

『G710 アイアン』は、打ってみると、スペック表でロフトを再度、確認してしまうほど飛びます。ぶっ飛び系アイアンと分類しても問題がない飛距離です。ミドルアイアンは2番手、ショートアイアンは1番手は楽々飛びます。そして、何も考えずに打っても、かなりの高弾道のボールが打てます。

フェースが長いアイアンは、左に行きづらく、フェードっぽい弾道になりがちなのですが、『G710 アイアン』はビックリするほどドローしようという挙動をします。面白いのですが、それを気にして、引っかけないように注意すると大きくフェードしたりもします。

つまり、『G710 アイアン』は、やさしく飛ばすための機能とは裏腹に、敏感に反応するアイアンなのです。普通に打つとややドロー。フェードも楽に打てます。スピンも、まあまあかかるほうだと思います。

『G710 アイアン』は、ある程度アイアンでコントロールしたボールが打てるゴルファーにオススメです。昔は飛んでいたけど、というオールドゴルファーにもオススメです。

注意が必要なのは、黒いヘッドの加工は見事なのですが、普通に地面を打てば擦り傷がソールなどにつくことです。小さな傷を、アイアンと一緒に歩んできた歴史だと楽しめるゴルファーにこそ、『G710 アイアン』は、使って欲しいです。

『G710 アイアン』は、高MOIのヘッドを誇るだけでに、アイアンぽくない部分があることをラウンド中に何度か感じました。コレはマイナスではなく、大型ヘッドのドライバーとの相性が良いのだと考えて、同じ感覚で、運ぶように打つとフルに機能することを発見しました。

『G710 アイアン』は、最先端でありながら、通好みというか、オールドゴルファーも納得してしまう工夫が満載です。老若男女のゴルファーが、PINGの底力を知る意味で、手にしてみるべきアイアンなのです。

コメンテータープロフィール

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。

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