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極大MOIなのに、低スピンで叩ける? プロギア『egg EXTREME』の意外すぎる性能

大きな慣性モーメントを誇る新ドライバーが増えていますが、プロギアが振り切って来ました!そして、意外すぎるその性能が。

配信日時:2020年4月21日 21時49分

筒 「長岡さんに合う大MOI、発見したかも!」

上が『エッグ5500』、下が『エッグEXTREME』。2機種とも重心角が大きい!
トゥとヒールの両側からカーボンで包む形。バック部には大量のタングステン!
徹底的にヘッドが軽量化されています
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上が『エッグ5500』、下が『エッグEXTREME』。2機種とも重心角が大きい!
筒康博 長岡さん、プロギアの『エッグEXTREME』って打ちました? こないだGDOの三者三様で打ったんですが、とんでもないMOIですよ。長岡さんに合うなって……。

筆者 いやいやいや、大MOIヘッドは実は苦手かもしれないって最近気づいたばっかりなのに、また大MOIですか……。だって、大MOIって、ミスに強いけど、スピン量が多くないですか? 真っすぐ飛んでも、前にいかないんですよ。あと、つかまり過ぎるモデルも多くないですか? コースで怖くて振れませんから!

 食わず嫌いで損してもいいの? ドローバイアスの強い、アベレージ向けドライバーの印象だけで決めつけちゃいけないでしょ。

筆者 ………。(たしかにそうだけども)じゃ、『エッグ5500』と『エッグEXTREME』の両方をチェックしましょうか……。

―― 後日、インドアゴルフレンジKz亀戸店に集合 ――
極大MOI。左右(5750)+上下(3950)=9700g・cm2!!!

極大MOI。左右(5750)+上下(3950)=9700g・cm2!!!

 『エッグEXTREME』って、すごく長いんですね。『エッグ5500』より0.5インチ長いとスペック記載がありますが、実際はもっと長く感じるかも。シャフトプレーンがだいぶフラットに感じます。クラウンもカーボン素材が透けていて、ソールも光沢があって高級感がありますね。これたしか、すごい骨格の多パーツヘッドでしたよね?

筆者 はい。最近増えてきている、両サイドからカーボンで覆うタイプのヘッドですね。グローブライドオノフ赤RD-5900』とか、コブラ『SPEEDBACK EXTREME』とか。今回の『エッグEXTREME』は後方のタングステンが34gにも達していて、左右(5750g・cm2)+上下(3950g・cm2)を足したMOIが9000を余裕で超えちゃってますよ……。やり過ぎなくらい大MOIですが、そこが不安なんです。ただ上に上がるだけで、スピンが入りまくるんじゃないか?って。

筆者 「めっちゃスピン少ないし叩ける…」

まずはノーマルの『エッグ5500』から。スペックは同じ10.5度のM-43です!

まずはノーマルの『エッグ5500』から。スペックは同じ10.5度のM-43です!

―― 『エッグ5500』を試打 ――

筆者 ほらぁ〜、やっぱり……。ノーマルの『エッグ5500』はボクにはつかまりまくります。逃がそうとして打つとスライスはしないんですがすごく上がっちゃって、スピン量も増えちゃうというか……。

 ………。(あなたがヘタなだけでしょ)そんなことないってば、ほら。ボクが打つとハイドロ―しか出ませんよ。たしかにスピン量は安定して入るし、打ち出し角もすごく高いけど。じゃあ、『エッグEXTREME』を打ってみましょうか。

―― 『エッグEXTREME』を試打 ――
『エッグEXTREME』だと、筒は打ち出し角が強くなり、スピン量が減っています

『エッグEXTREME』だと、筒は打ち出し角が強くなり、スピン量が減っています

 !!! ヘッドスピードが1.5m/sくらい上がりますし、全然飛距離が違いますね……。0.5インチ長いから飛ぶのは当然と思われがちですけど、驚きなのは、長いのに全然曲がらないこと。この長さでフラットなシャフトプレーンなので、振り送れて右へ飛ぶことを警戒しましたけど、まったく振り遅れの類が出ません。

筆者 たしかに。0.5インチの差とは思えないくらい、飛距離が違いますね。やっぱり、スピン量が増えないから、計測機上では『エッグ5500』より全然飛びますね。叩けるし、上がりすぎない。叩けるのにエネルギーロスしない点は、なんとなく、昔あった『エッグ7』っぽい感じがしますけど、『エッグEXTREME』が違うのは、ややグースになっているので、つかまりも悪くないところ。右に滑らないのに、つかまり過ぎず直進性がいいという、不思議な感じ。さすが上下+左右MOIが9700超えしてるだけありますよ! ボクでも曲がらないもん。
浅重心の『SLDR』を筒が叩きにいくと…

浅重心の『SLDR』を筒が叩きにいくと…

 それね、分かりますよ。長岡さんって、つかまって左にいくクラブを嫌うクセに、結局コースで叩きにいった時って、ほとんど右の林でしょ? その問題が必ず叩きグセのある人にはつきまとうんですよ。でも『エッグEXTREME』は重心角が35.5度と極大で、そういう【叩きに行くと右に滑る球が出ない】んですよ。

試しに、昔の浅重心で、重心角も小さいクラブの代表である、テーラーメイドSLDR 460』を打ってみますから、見ててください。ほら、左を嫌がりながらも叩きに行くと、だいたい右に滑るでしょう? 左に行かない浅重心のクラブって、一発の飛びがある代わりに、叩くと右の林という、じゃじゃ馬的な要素から逃れられなかったんです。

筆者 うぅぅ……、耳が痛い……(泣)

石塚 「右を向いて引っ張る人に最高!」

MASA石塚「引っかけドローの人向きですよ」

MASA石塚「引っかけドローの人向きですよ」

―― ここで元人気ショップオーナーのMASA石塚が乱入 ――

MASA石塚 何の話ですか? 振れる人のあるあるネタ? お、新作ならボクにも打たせてくださいよ。プロギア『エッグEXTREME』ね、どれどれなるほど。長岡さん、これ芯はむちゃくちゃ広いけど、普通に打つとそんなに飛ばないっすね。長いからヘッドが降りて来ない。それを無理に降ろそうとすると、ちょっと左に引っ張っちゃうし、つかまり自体はグースでまぁまぁいいので、これは右を向いて引っ張る人向きのドライバーですよ。

さっき言ってた中級者によく多いタイプですよ。左も嫌だけど、右の林も嫌。だから、クローズドスタンスで最初から右を向いといて、引っ張って中弾道のドローでランを稼ぐ人。本物のドローじゃなくて、引っかけドローってヤツですけど、安全にランを稼ぎたい人にはもってこいです。長岡さんは元々オープンスタンス気味ですけど、一回、クローズドスタンスで右を向いて『エッグEXTREME』を引っ張ってみてくださいよ。

筆者 え〜〜〜、いきなり打ち方変えるんですか!?(嫌だなぁ……)

―― 筆者、慣れないクローズドスタンスで引っ張る ――
芯が広いからか、このミート率でも初速が出ます…

芯が広いからか、このミート率でも初速が出ます…

全員 !!!!!

筆者 なんじゃ、この初速と低スピン……。ちょっと打点が下目で芯を外したはずのにゲキヤバですね、『エッグEXTREME』……。デカヘッドの大MOI系でここまでエネルギーロスの少ないヘッドは初めてかも……。前に前にいく感じの球で、ロスが少ないです。

MASA石塚 だから言ったとおりでしょ? でも、このドライバーはインからアオる人には向かないっすね。ヘッドのMOIが大きすぎて、ギリギリまでタメてインからアオッて入れようとすると、ヘッドの後ろをコスっちゃう。やっぱり、大MOIはピンもそうですけど、あんまりインから打たずに、ややアウトかストレートくらいから入れてくる人向きっすよ。

 そうなんですよ。これ、フェースの開閉がものすごく穏やかなヘッドなので、アバウトに通過させるだけで真っすぐ打てるし、フェースが開きづらいし、なにより極大MOIにありがちな、お尻が落ちてインパクトロフトが付き過ぎない珍しいドライバーです。やっぱり、上下MOIが引き上がったことがかなり効いてると思いますね。ある程度振れる人で、大MOIドライバーで、ランが出なくてロスしている人には最高だと思いますよ。

筆者 ………。(マジで買おうかな、コレ……)

Text/Mikiro Nagaoka

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