海外を見据える「タコスイング」に最適は『ベンタス』!
その渋野の仕上がり具合は、「夏場のいわゆる“振れている時期”とおなじくらい振れています。飛距離も伸びています」。元々飛距離を持つ渋野だが、さらなるフレームアップに成功したとなれば、使用ギアも当然変わる。そこで、目をつけたのが「なかなか女子ではいないと思いますよ」と青木コーチが言う、ウッドシャフトの変更だった。
渋野自身もテレビ番組内で「飛距離は伸びていると思います」と明かし、実際に球を打ってみせた。鋭い振りとともに、目指すスイングは「タコスイング」とも話していたが、うまくシャフトを使って体をしなやかに使うスイング。青木コーチによると、「私のスイングがタコスイングだそうです(笑)」。
なぜフジクラの担当者は『ベンタス』を勧めたのか?
「『エボ6』の569・SRを使っていた昨年のリコーカップの練習場、練習ラウンドで渋野プロのショットを確認していたときに、切返してからのタメの長さ、インパクトの厚さと強さが増したことを改めて感じました。そこで、以前から準備していた『エボ6』の569・SRをチップカットした物を試してもらったところ、打球が強くなり渋野プロも気に入ってくれたのですが、スイング中のタメを作る時間が短くなったように見えたので、結局元の569・SRで試合に臨んでもらいました。
私は渋野プロの切返し直後のタメは『大きなパワーを蓄える時間』で、【インパクトではそのパワーを逃がさず伝える】ことが重要だと考えています。その理由にピッタリ当てはまったのが『ベンタス』で、渋野プロのスイング × 『ベンタス』をイメージしたとき、【これは間違いなくイケる!】と思いました。
実際、1発打った瞬間に『ベンタス』の使用を決めてくれましたし、飛距離アップと方向安定をさらに両立させることができました。手元が適度にしなり、インパクトに負けないよう先端のトルクを絞り、剛性を上げることで【パワーロスがなく飛ぶ、ねじれないから曲がらない】というこのシャフトが、陰ながら渋野プロの躍進を支えられれば幸いです」(フジクラ・貞包氏)
結果、『ベンタス』では【5S】を選択
結果的に、渋野が選んだ『ベンタス』は、59グラムの【5S】だった。これまで使用していた『エボ6』とは性能面でもちろん異なる。元々『エボ6』が中調子のものでしなりを感じやすいものだったが、今回の『ベンタス』は中元調子。シャフト自体がよりタメを作りやすく、先端がしっかりしているため、力強いインパクトでもエネルギーロスが少ないのだとか。
試合の相次ぐ中止により長い調整を重ねている中、今回試した『ベンタス』では明らかな飛距離アップを実感している渋野。トルクを抑え、先端が硬くなったモデルで理想の弾道、飛距離を生み出している。練習場の計測器では300ヤードも記録したというから、効果てきめん。また、ドライバーだけでなく、3W、5Wにも『ベンタス』を装着。ますますロングヒッターへの変貌を遂げそうな気配が漂っている。