「『MAVRIK ドライバー』は一発だけではわからない!」 by ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典
<試打スペック>
ヘ ッ ド/8-1-1 チタンボディ+トライアクシャル・カーボンクラウン+スクリューウェイト約5g
ヘッド体積/460
フェース /鍛造 FS2S チタン、FLASH フェース SS20
シャフト /Diamana 50 for Callaway(S)
ロ フ ト/9.5度、10.5度
長 さ/45.75インチ
ラ イ 角/58度
『MAVRIK ドライバー』のロフト10.5度から打ちました。アドレスビューがきれいで、安心感があるフォルムです。ストレートに構えやすいのですが、ヒールサイドのボリュームが程良くあるので、捕まりそうな予感をさせます。ロフトはフェースが少し見える感じで、寝て見えます。この辺りも安心感を感じさせます。
打音は金属系の締まった音質ですが、少し湿って感じます。これが柔らかい打感と直結するゴルファーが多いのです。音量はやや控えめです。打ち応えは不思議な感じがしました。芯が広いせいです。どこに当たったかは、わかるのですが、芯を外しても、捻れ感や失速感がないのです。
ちょうど良い高弾道で、少しだけドロー系のボールです。左に行きそうに感じますが、振ってみると思いのほか、左には行きません。強い直進性能を持っているドライバーですが、ある一定の限度を超えると、急に大きく曲がります。
面白いのはミスショットでも距離が落ちないことです。ある意味で、驚異的な飛距離性能です。ヘッドスピード40m/秒でも、平均飛距離230ヤードでした。ミスに強く、飛ぶドライバーが欲しいゴルファーに『MAVRIK ドライバー』はオススメです。
弾道がきれいなことに感心しました。具体的には、初速で飛ばしていて、あまり低スピンにはならないと感じました。これも『MAVRIK ドライバー』の面白いところです。ここまでは10.5度のロフトの『MAVRIK ドライバー』のことです。ロフトであまり変わらないドライバーも市場にはありますが、『MAVRIK ドライバー』は、別物になるのでご注意ください。
続いて、同じシャフトの9.0度の『MAVRIK ドライバー』でラウンドしました。打音や打ち応えはほぼ同じですが、弾道は中弾道で非常に強いボールです。芯に当たったときに、抜けるような芯感があります。スピン量はかなり落ちます。全く吹き上がることはありません。いわゆる棒球系になります。
左には行きません。僕の場合、打っても打ってもストレートな弾道でした。芯を少し外したぐらいでは飛距離は全く落ちません。それは、経験したことがないレベルで感心しました。平均飛距離で245ヤードでした。これは、過去に試打したドライバーの中で最高に近いものです。
キャリーだけで勝負すれば10.5度のほうが上かもしれませんが、9.0度は気持ち良くランが出ました。ハイスピンで飛距離のロスがあり、ある程度ボールコントロールできるゴルファーに『MAVRIK ドライバー』の9.0度をオススメします。
『SIM MAX』でも感じましたが、ロフトが違うと別物になるのは『MAVRIK ドライバー』の特徴です。2020年の春発売のドライバーは、今までとは違うステージでの戦いをしているような気がします。
『MAVRIK ドライバー』は、最先端の技術の完成度を高めたことで、機能を発揮させるドライバーです。瞬間的な満足ではなく、使いこなせば、何年も手放せない相棒になるドライバーになると予言します。
コメンテータープロフィール
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。