ヴィクトリアゴルフ世田谷店の佐藤です。ダンロップ『ゼクシオ エックス アイアン』の印象をお伝えします。

『ゼクシオ エックス アイアン』は、ゼクシオの新しいブランドのアイアンとして、2019年12月7日に発売されました。『ゼクシオ』は販売本数の累計で世界で一番売れているブランドです。今回のモデルチェンジで、11代目になります。今回からブランドが2つに分かれることになりました。今までのゼクシオの王道を継承していく『ゼクシオ イレブン』と、アスリートゴルファー向けの『ゼクシオ エックス』です。

『ゼクシオ エックス アイアン』は、ボディは軟鉄鍛造、フェースは「HT1770鋼」で極薄です。「SPEED GROOVE FACE（スピードグルーブフェース）」というテクノロジーは、フェース全体のたわみを大きくして、反発性能をアップさせます。

新しいゼクシオに共通の「WEIGHT PLUS（ウェイトプラス）」という新しいテクノロジーは、グリップエンドにウェイトを入れて、手元に重量を集中させることで、クラブがぐらつかず、安定したトップに自然となるそうです。結果として、弾道が安定するという機能です。『ゼクシオ エックス アイアン』は、本格的なアイアンを雰囲気を出しながら、7番アイアンのロフトが29度という飛距離も出る設計になっています。

『ゼクシオ エックス アイアン』の予約期間中に興味深い現象が起きました。全体の傾向として、『イレブン』のアイアンの試打は盛んでしたが、『エックス』はほとんど試打をするお客様がいませんでした。理由は、『ゼクシオ エックス アイアン』が出ることを知らないからです。

それなのに、『ゼクシオ エックス アイアン』は、けっこう予約がありました。打たなくとも、新しい難しい方にアイアンに買い換えると決めていたと予約するお客様もいたようです。ゼクシオというブランドの信用は、他に比較するものがないのかもしれません。

お客様が打っているのを見ると、『ゼクシオ エックス アイアン』はハードです。硬い打感。フェースの薄さ。ゼクシオだからとなめてかかると、痛い目に遭うアイアンです。

『ゼクシオ エックス アイアン』は、見た目が単色でカッコいいのです。目立つ差し色は一切なしで、モノクロの画像を見ているようです。ヘッドも小さめで、厚さも最小限です。どれも、ゼクシオらしさとは正反対です。

自分でも、『ゼクシオ エックス アイアン』を打ってみました。『スリクソン』とゼクシオの間の位置づけになるのだと思っていましたが、そんなことは関係なくしっかりとしたアイアンです。『スリクソン 585 アイアン』はスリクソンブランドで、最もやさしいアイアンになりますが、『ゼクシオ エックス アイアン』は、それよりも明らかにハードです。よりアスリートゴルファー向けになっています。

向上心が高く、ハードに振っていけるゴルファーには『ゼクシオ エックス アイアン』をオススメします。ボディが軟鉄鍛造ということで、質実剛健なイメージです。

新しいゼクシオは、上にも広くゴルファーの欲求に応えるという強い意志を感じました。『ゼクシオ エックス アイアン』は面白いクラブです。本格的なアイアンで、パワーに自信があるゴルファーに『ゼクシオ エックス アイアン』はオススメです。打ってみて欲しいです。

佐藤一樹
目の肥えたお客様が多いヴィクトリアゴルフ世田谷店でチーフを務める。