スパイダー形状のメリットとは? やっぱりMOIって大事…
PCM筒康博(以下、筒) 「………。(オデッセイのスパイダーって言う!?)中継を観てました。最後のハン・ジュンゴン選手もイーグルで、見応えがありましたね。今平プロは、元々大きなマレット型ユーザーですし、『TEN』に移行するのもさほど問題じゃなかったと思いますよ」
PCM編集長(以下、P編) 「長岡、“オデッセイのスパイダー”って、もうちょっとマシな言い方ないの? ちゃんと形状名に『TEN』とあるんだから、混乱させるなよ!」
筆者 「え〜〜、だって、そっくりじゃないですか! 今年でテーラーメイドの初代『スパイダー』登場から10年以上ですけど、その初代『スパイダー』のツノが飛び出た形にそっくりですもん! オデッセイも節操ないなぁ……と」
しかも、【ピン型】と呼ばれるクランクネックブレードだって、最初はPING『ANSER』と『ANSER2』だったけど、これと似たクランクネックブレード形状を持たないパターブランドがあるのか? 長岡、この不都合な歴史をどう説明するんだ? 優れたMOIを実現する形状を取り入れ、改良するのを禁止すべきか? それでゴルファーは幸せになる?」
筆者 「………。(な、何も言えねぇ…)」
アライメントのメリットを語る石川遼。確かに、“太い”白線が使える…
筆者 「あ、それそれ! 石川遼もその視覚的なメリットで使ってると言ってました!」
P編 「降臨させて!」
石川遼 「元々アドレスのフェースの向きを朝チェックするために使っていたんですが、『TEN』の方がL字(エース)よりも等速で振れてパンチが入りにくいというか。今週みたいに速いグリーンだと、L字だと2mオーバーすることもあって…。同じ力感で10mを打って『TEN』だと10mか9m90cmのように、パンチが入りにくい分、ほんのちょっとだけ飛ばない感じがするので。L字だと打ちたいと思った時にヘッドが動いてくれるけど、『TEN』だとノペ〜っとゆっくりになるというか…」
P編 「なるほど…、フェースの向きがチェックしやすい上、パンチが入りづらいから飛び過ぎないと…、プロらしい視点だね」
筆者 「………。(ぐぬぬ…、確かに…)」
打ってみたら、ネック3種類の意味が分かった!
―― コッ✕5✕3タイプ ――
P編 「5メートルだと、私の場合【ベンドネック】の結果が一番良かった。左右ブレが5球の平均でカップの中心から5.5センチ以内にブレが収まった。この3タイプの中では、一番MOIの大きさを感じてヘッド挙動がブレないし、ミスに強いと感じるね。元々私はセンターシャフトユーザーだから、視覚面と振りやすさはセンターシャフトが一番しっくり来る」
筒 「ボクにも打たせてください!」
―― コッ✕5✕3タイプ ――
ボクはブレード型パターがエースなので、やっぱり【ショートスラント】で操作性が上がって、少し開閉が使える形だと気持ちよく振れます。で、やっぱり『TEN』はヘッド挙動がゆっくり安定してますね。その良さの中で、ネック形状が3種類あるというのは、すごく有り難いです! え〜〜っと、長岡さんは打つの?」
P編 「いや、長岡はアンチ『TEN』だから、打たなくていいよ!」
筆者 「………。(テストしに来たのに、打たせないとかあり得ない…)」