ロマン派ゴルフ作家の篠原です。今回は『T//WORLD XP-1 アイアン』のお話です。

＜試打スペック＞
番手 4番〜11番、SW／シャフト N.S.ZEROS FOR TW（S）

『T//WORLD XP-1 アイアン』の第一印象は、気持ち悪いほど振りやすい、でした。ゆったりと振ろうと思っても、無意識に加速して、思ったよりも振ってしまっている感じがしました。フィニッシュでふらつくこともあったほどです。

後からわかったのですけど、試打した「N.S.ZEROS FOR TW」というシャフトは、手元にも重量がある「カウンターバランス」になっているのです。総重量で感じるより、ヘッドが扱いやすくなっていたからのようです。

打音は、やや抑えめに感じましたが、気持ちの良い響きがします。打ち応えはフェースに乗る感じがするのに、カッチリ感もするという不思議な感じです。飛距離は、しっかりロフト通りに飛びます。僕の場合、クラシックなアイアンの7番の距離を9番で打つことができました。

『T//WORLD XP-1 アイアン』が、優れていると感じたのはボールの高さです。強い弾道なのに、きれいにボールが上がります。無理がない感じなのが良いのです。7番アイアンは7番の高さ、9番アイアンは9番アイアンの高さにあがって、飛距離は遙か先までいきます。僕のヘッドのスピードの40m/秒だと、『T//WORLD XP-1 アイアン』にはちょうど良いようで、使っていて自分のパワーが戻ってきたような気分になりました。

『T//WORLD XP-1 アイアン』は、厚いソールが特徴ですが、このソールが実際の芝生の上で見事に機能します。打ち込んでも、払っても、ヘッドは芝生を滑るように抜けます。

『T//WORLD XP-1 アイアン』中空アイアンみたいな構造をしていますが、それをあまり感じないアイアンでした。ナチュラルに打つと気持ちドローなボールになりますが、ほとんどがストレートボールです。打球はほとんど曲がりません。強いて曲げてみようとしても、かなり強烈なドローを打つ感じで、やっとという感じでした。

『T//WORLD XP-1 アイアン』がオススメのゴルファーは、飛ぶのは当たり前で、あくまでも狙い通りに打ちたいというゴルファーにオススメです。また、ヘッドスピードが43m/秒以下のゴルファーにも、やさしいけど本格的なアイアンとしてオススメします。

『T//WORLD XP-1 アイアン』は、特徴が少ないアイアンかもしれませんが、よく見るとなかなか渋いイケメンで、カッコイイアイアンだと言えます。外見だけではなく、中身も優秀なアイアンです。

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家・ゴルフギアライター。ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、現在はゴルフエッセイストとして活躍中。

▼本間ゴルフ『T//WORLD XP-1』アイアン

・素材
【#4〜7】17-4+ タングステン装着（鋳造）
【#8〜SW】17-4+（⼀体鋳造）

・番手
#4、#5、#6、#7、#8、#9、#10、#11、SW

・価格
【VIZARD 43】1本　24,000円（+税）
【VIZARD 43】5本　120,000円（+税）
【N.S.ZEROS FOR TW】1本　20,000円（+税）
【N.S.ZEROS FOR TW】5本　100,000円（+税）

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