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石川遼のドライバー飛距離が、16ヤード以上アップした理由とは?

text by Kazuhiro Koyama

配信日時:2019年9月19日 13時00分

スイングの変化とトレーニングで大幅飛距離アップ

大慣性モーメントが評価され、契約外にも使用者の多いピン ※写真は『G410 LST』 

大慣性モーメントが評価され、契約外にも使用者の多いピン ※写真は『G410 LST』 

実はこの大幅飛距離アップの現象は、石川遼に限ったことではない。今季、国内男子ツアーではドライビングディスタンス上位選手の飛距離が格段に上がっているのだ。

▼2019年ドライビングディスタンス

1位 C・キム    320.34y
2位 幡地隆寛    315.05y
3位 R・ジョン   311.11y
4位 A・クウェイル 307.58y
5位 石川遼     306.13y
6位 星野陸也    304.07y
7位 池村寛世    304.02y
8位 上井邦裕    303.61y
9位 額賀辰徳    303.13y
10位 永野竜太郎   302.07y

※ANAオープン終了時まで


▼2018年ドライビングディスタンス

1位 額賀辰徳    302.93y
2位 竹内廉     301.97y
3位 I・H・ホ   300.91y
4位 池村寛世    296.19y
5位 池田勇太    296.07y
6位 出水田大二郎  295.57y
7位 星野陸也    295.51y
8位 B・ジョーンズ 294.03y
9位 塚田陽亮    293.84y
10位 黄重坤     293.43y

※ANAオープン終了時まで


いかがだろうか。わずか一年で、ドライビングディスタンス上位選手の飛距離がぐっと伸びているのがよく分かる。昨年、300ヤードを超えた選手は3位までだったのに対し、今年は16位の小斉平優和までが、平均300ヤードを超えている。繰り返しになるが、シーズン途中での比較なので、単純には比べられないものの、男子ツアーの飛距離が伸びているのは確かなようだ。

この現象をJGTO理事でもある田島創志プロに聞いてみた。

「コースの距離が伸びているのも一因ですが、なによりも選手たちの意識が海外志向に変わっているのが大きいと感じます。皆トレーニングしているし、健康的な生活をしていますよ。軽量で大型の現在のドライバーに慣れている世代が出てきたのも原因でしょう」

スイングの変化についてはどうだろうか。

「インターネットなどでスイングの流行を取り入れやすくなりましたね。今のクラブに合った回転系のスイングが主流になりつつあり、クラブに仕事させる世代が増えてきました」(田島プロ)

つまり、トレーニングを積み、慣性モーメントの大きな現代のドライバーの性能を生かしたスイングで、ドーンと飛ばす若手世代が増えてきているということだ。ドライビングディスタンスの顔ぶれが大きく変わっているのもそれが要因だろう。

飛距離の出る若手の台頭で、男子ツアーはハイスパートな伸ばし合いの試合が増えてきている。その中心にいるのは石川遼だ。これからの秋の陣、これまでにない、飛ばしあい伸ばしあいの戦いが見られそうだ。

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