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チタンはFWにも有効だった!2019年チタンFW事情

text by Kazuhiro Koyama

配信日時:2019年5月10日 13時00分

低スピン化が進んだ現在、FWはさらに難しいクラブになっている

FWが高確率で扱えれば、ゴルフの組み立ても変わってくる。※写真はロイヤルコレクション『SFD X8』

FWが高確率で扱えれば、ゴルフの組み立ても変わってくる。※写真はロイヤルコレクション『SFD X8』

FWを苦手にしているゴルファーは多い。シャフト長は長く、ロフト角は小さく、地面から打たなければならないから、ラフや傾斜にも対応しなくてならない。アマチュアにとって最も難しいクラブという人も多い。

ボールとクラブの低スピン化が進んだ2010年代以降は、ボールが上がりにくく、FWはさらに難しいクラブになった。スプーンではなく、ロフト角大きめの番手を勧めるプロや有識者が多いのは、それだけ地面から必要な高さを出すのが難しくなってきていることの証だ。前述のマキロイや日本の賞金王、今平周吾のように、バッグからスプーンを抜き、クリークだけにするプロまで現れている。

そんな状況の中、各社からチタンFWのラインナップが増えてきたのは好ましい傾向だと言える。チタンを素材に選ぶことで、これまでにない大胆な性能をもたせやすくなるからだ。現在主流のステンレス素材でも十分性能は発揮できているのだが、チタンを使うことで生まれる余剰重量の配分によって、まだまだ進化する余地が大きい。

そして、『M5』や『RODDIO』のように、プロが納得するものを作ることも出来るが、やさしくアマチュア向けに作るのにも長けている。ボールが拾いやすく、飛距離を出せて、高い弾道でグリーンを狙えるような優れたFWが出てきているし、これからさらに登場する可能性も高い。カーボン素材を組み合わせるなど、ドライバーのテクノロジーを応用したモデルも増えてくるだろう。

FWが打てるようになると、ゴルフの組み立ては変わる。距離を稼ぎやすくなるし、長いパー3やパー4でもグリーンを狙いやすくなる。いざ使えるようになると、同ロフトならユーティリティよりもボールは上がりやすく、ミスにも強い傾向がある。

FWを使う一番の醍醐味は、パー5で2オンを狙うときだ。短いパー5で2打目が届く距離なら、リスクを恐れずに果敢に狙うのもゴルフの楽しさではないだろうか。やさしいFWの存在が、そんな楽しさを演出してくれるだろう。

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