アーニー・エルスは“ビッグイージー”と呼ばれたゆったりスイングから変貌!?
1969年生まれ、南アフリカ出身。55歳
キャリアで4度のメジャー優勝を誇り、PGAツアーで19勝、DPワールドツアー(欧州ツアー)で28勝を挙げているエルスこそエリート中のエリート。シニアに入って2020年に2勝しましたけど、21年と22年は未勝利で23年は1勝と、なかなか勝てない時期もありました。それが昨年は3勝を挙げてブレイクしました。
勝てなかった要因の1つはショートパット。プレーオフでも1メートルくらいが届かないこともありました。毎日のようにパターを換えるし、グリップも順手だったり、クロスハンドだったり……。昨年はクロウグリップにしてから、フォローのヘッドの出方がスムーズになり、かなり良くなった印象はあります。今年はクロスハンドで握っていますが引き続き良いストロークができている。パッティングが改善できたのが一番大きいと思います。
エルスで見てもらいたいのはスイングです。『ビッグイージー』と呼ばれたように、若いときはデービッド・レッドベターをコーチにつけて、下半身を止めて上半身の柔らかさでゆったり振っていました。
それが今はけっこう足を使っているんです。打ち終わった後に左足が浮いたり、そういう動きを意図的にやっているように見える。シニアになって飛距離を落としたくないというのもあるでしょう。ゆったりとした上半身の柔らかさというよりは、全身でしっかり飛ばすスイングに変わっています。他にもパドレイグ・ハリントンとか、意図的に足を使って飛ばしていく選手が増えている印象です。
【アーニー・エルス 米シニアツアー成績】
今季1勝、通算7勝