2位に入ったスピースも小平と同じことをいっていた。最終日は9打差を追いかける展開。小平と状況が違ったとはいえ、「とにかくバーディをとることだけを考えていた。ほかは関係なかった」。これはリードもファウラーも同じ。「オーガスタをプレーしている。ほかの選手は見ない」。最終日にどの位置にいるかは、こだまするパトロンの大歓声で推測するしかないが、それを聞けば聞くほど、攻めの姿勢を強める必要がある。若さで片付けてしまうのは早計かもしれないが、彼らは安全に立ち止まることなんて一切ない。
今週、小平は米ツアーの「RBCヘリテージ」に出場する。国内開幕戦の「東建ホームメイトカップ」を欠場しての海外転戦。海外の試合を「難しいけど楽しい」と形容する小平。タイガー・ウッズ(米国)に憧れたゴルフ少年が夢の舞台に立った今回の「マスターズ」出場は、キャリアの中でも大きな意義を持ったといえるのではないか。(文・高桑均)