それでも絶不調なわけではないし、4日間すべてが悪かったわけでもない。2日目の見事なゴルフは「宝くじみたいな感じ。たまたま当たっただけ」と松山は自嘲気味に捉えていたが、「宝くじに当たった」ことだって、考え方次第では「きっかけ」になるのではないだろうか。
そんなふうに外野は余計な心配もするのだが、松山本人も「きっかけが1つあれば、変わっていくと思う」と最後にはポジティブな姿勢を見せてくれた。
何が起こるかわからないのがゴルフだが、何がきっかけで上向くかもわからないのがゴルフだ。リーシュマンはドライバー、マキロイはメキシコでの手ごたえ。果たして松山は何をきっかけに上向いてくれるのか。まずは来週のマッチプレー選手権が「きっかけ」探しの最後の試合になる。
文 舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)