そのバーディパットがカップに吸い込まれた瞬間、「ウォー!」という雄叫びを上げながら拳を握りしめ、黄金期のタイガー・ウッズを思わせる激しいガッツポーズ。言うまでもなく、彼が雪辱を果たした瞬間。彼の心の中の何かが晴れ渡った瞬間だった。
この秋には、長男ダッシュくんに弟か妹ができる予定だという。
「パパは、負けて悔しかったけど、そのあと、そうやって勝ったんだよ」愛妻や子供たちに誇らしげに語ることができる素敵な歴史を、デイはこの日、カナダに刻んだ。セント・アンドリュースで彼が言った「僕の日」は、彼が歩を止めなかったからこそ、あっという間に訪れた。
文 舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)
