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ウッズ父子が振るわずとも、見どころ満載だったPNC選手権【舩越園子コラム】

ウッズ父子が振るわずとも、見どころ満載だったPNC選手権【舩越園子コラム】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2022年12月19日 12時00分

優勝はならずとも、そんなウッズ父子の姿を目にしたことで、ゴルフファンもみな笑顔になったのではないだろうか。

そして、大会を盛り上げたのはウッズ父子だけではなかった。トータル26アンダーで勝利したのはビジェイ・シン&息子カス。2日間とも50台(59、59)は大会史上初の快挙だが、父親シンは、そんな記録より、息子と歩んできた長い道程を感慨深げに振り返っていた。

シンがPGAツアーで活躍していた2000年代序盤、まだ幼かったカスは毎日のように18番グリーン奥で父親のホールアウトを待ち、プレーを終えたシンはカスの頭をやさしく撫でながら肩を抱いていた。

やがてカスは13歳で今大会に初出場。今回は16回目の出場だったが、その間、何度も惜敗を経験。今や保険代理業を営む32歳のビジネスマンになっているカスは「やっと親子の夢が叶った。ドリーム・カム・トゥルーの想いだ」。そんなシン父子の歩みと成長に長年のゴルフファンは目を細めていた。

かつての女王アニカ・ソレンスタムは大会最年少出場となった11歳の長男ウィルくんと笑顔を輝かせながら2日間を戦った。ソレンスタムのバッグは父親トムが、ウィルくんのバッグはソレンスタムの夫マイクが担ぎ、文字通り、家族総出の挑戦だった。「朝一番乗りで会場入りして練習グリーンへ。ここはウィルにとっては天国だった」。そう言った母親ソレンスタムも夢見心地の様子だった。

今年で25周年を迎えたPNC選手権には、選手とその家族の四半世紀の歩みが反映されている。それは米ゴルフ界の貴重な歴史と財産であり、だからこそ、TV向けのエキシビジョンでありながら、そこには、さまざまなストーリーがある。

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