首位から4打差で最終日を迎えたハーバートは、次々にバーディパットを沈め、パトリック・リードとダニー・リーに1打差で逆転勝利を収めた。
新人らしからぬ堂々としたプレーぶりには並々ならぬ自信が漲っていた。だが、彼がすでに欧州2勝の実績を挙げていると知れば、それもそのはずだと納得もいく。
2015年にプロ転向したハーバートはカナダや中国など世界各国の下部ツアーで腕を磨きつつ、2018年からは欧州ツアーにフル参戦。2020年にオメガ・ドバイ・デザート・クラシックで初優勝を挙げ、今年7月にはドバイ・デューティー・フリー・アイリッシュ・オープンを制して2勝目を挙げたばかりだ。
米ツアーでは、昨年の下部ツアーのコーン・フェリー・ツアー・ファイナルズでトップ50入りを果たし、今季からの米ツアー出場資格を獲得した。
そんなハーバートの歩みを見れば、すでに彼が世界中で数多くの試合をこなし、さまざまな苦難を乗り越えてきたことがわかる。米ツアーでは25歳のルーキーだが、ティーンエイジャーのうちから、あちらこちらで、しかも単身で、さまざまな経験を積んできたこと、そして着実に実績を積み上げてきたことを思えば、むしろ百戦錬磨の強者と呼ぶべきなのかもしれない。
