「できることは何でもやった」
目をつぶってラインを思い描いたり、ストロークしたりもした。だが、パットの感覚はなかなか戻らず、パットの不調は、ショットメーカーと呼ばれたグローバーのゴルフ全体を狂わせていった。
それでも「できることをやり続ける以外に僕にできることはなく、くよくよ考えず、ショットもパットも、ただ打つことだけを考えるようにしてきた」
そうやって、必死に歩み続けてきたら、今大会では2日目に突然、パットの感覚が冴え渡り、最終日は驚異の25パットで回り切り、スコアを一気に7つ伸ばして単独首位でフィニッシュ。そんなグローバーに追いつくことができた選手は1人もおらず、10年ぶりの復活優勝が達成された。
「この10年、もがき苦しんだ。とはいえ、悪いことばかりではなく、いいこともあった。でも、これほどいいことは無かった。母も妻クリスタも喜んでくれていると思う。今週は、たくさんの選手がたくさんのバーディーを奪っていたから、僕が勝てるなんて考えてもいなかったけど、優勝を意識することなく、ひたすらペダルを踏み続け、前進を続けたことが勝因だったのではないか思う」