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渦中でも勝ったB・デシャンボーの強さとは?【舩越園子コラム】

渦中でも勝ったB・デシャンボーの強さとは?【舩越園子コラム】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2020年7月6日 12時06分

ちまたでは、3日目のラウンド中にデシャンボーがTVカメラマンに文句を言ったことが取り沙汰されている。バンカーショット後、いら立ってウエッジを砂に叩きつけた動作まで終始、撮影していたカメラマンに「そこまで撮る必要はあるのか?」と言い寄り、プライバシーやブランドイメージの侵害を主張したデシャンボーの言動に、またしても「?」が付けられている。

クラブを叩きつける行為自体は「そうすべきではない」とデシャンボー自身も認めている。だが、彼が主張している通り、カメラマンはデシャンボーがそういう行為をすることを半ば期待し、視聴者の好奇心をあおるシーンを撮ろうと狙っていたことは間違いない。メディアとしては理解できる面もある。だが、カメラマンの行為がプレーヤーの心や集中力を少なからず阻害したことは否めない。

その翌日、渦中のデシャンボーは見事に勝利した。物議を醸している中で、なぜ勝てたのか。その答えは、彼がちまたの喧騒(けんそう)は「どうでもいい」と受け流すことができたからだ。

人々が何と言うか、自分は何と言われるか。周囲の意見や視線はさておき、自分が信じる道だけを行く。そのスタイルを貫徹できたからこそ、デシャンボーは勝利できたのだ。

これまでも、そうだった。同一レングスのアイアン、度重なるパターのチェンジ、独自のパッティング・スタイル。自分が信じるものを全うし、「狂った科学者」と呼ばれても「どうでもいい」と言い切っていた。

今日の最終日も「昨日のことは昨日のこと」と割り切り、自分が信じる「これまでとは全く異なるスタイルのゴルフ」に全神経を集中した。16番は8mのロングパットを沈め、増強された肉体から放たれるビッグドライブを生かして17番は軽々2オン、18番は2打目をロブウェッジでピン1mに付け、上がり3ホールをすべてバーディで締めくくり、勝利した。

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