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97期生QTトップ通過は23歳の“ポスト古江彩佳候補生” 憧れの先輩に「少しでも追いつけるように」

6位通過を果たした永田加奈恵。プロテスト合格組で最上位となった。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2024年11月29日 18時31分

97期生の永田加奈恵(左)が6位で通過。右は藤田かれん
97期生の永田加奈恵(左)が6位で通過。右は藤田かれん (撮影:福田文平)

<JLPGAファイナルQT 最終日◇29日◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県)◇6454ヤード・パー72>

今月1日まで行われていた最終プロテスト合格者18人(うち1人棄権)が進んだ今回のQTファイナルステージ。その97期生で最上位となったのは、トータル2アンダー・6位の永田加奈恵だった。

私たち97期生です!【写真】

「4日間で一番ショットが安定していました」。風速6.5メートル/秒の強風のなかパーオン率は72.2%(13/18)を記録。14位タイからスタートし、終わってみればトップ5に迫る勢いだった。「下を見ずに上だけを見よう」。ボーダーラインではなく、スコアを伸ばすことだけを意識。こうして平均ストローク『74.0291』(+2.0291)と、前日に続き74台だった難コンディションのなか「70」を記録した。

2001年4月17日生まれの23歳。兵庫県の滝川第二高出身で、1学年上の先輩には古江彩佳、安田祐香がいる。「滝二の先輩はみんなすごいので、その背中を追いかけたいです」。プロテスト合格後のアンケートでは『目標とするプロゴルファー』の項目に“古江彩佳さん”と記入した。最終日に着用していたえんじ色のニットは、古江が契約するブランド『VIVA HEART』のものだったが、実はこれ、オフに会った古江からもらったウェアのなかの一枚だという。

その先輩は、今年、メジャー制覇、そして米ツアーで日本人初となる平均ストローク1位の称号『ベアトロフィー』を手にした。明るい笑顔が印象的な永田だが、この話題を振ると「すごすぎるので、少しでも追いつけるように」と一気に恐縮するほど憧れの存在だ。

さらに、同学年には大阪桐蔭高出身の山下美夢有もいる。同じ関西ということで高校時代には大会で戦ったことも。今やツアーで年間女王に2度輝き、来季からの米国ツアー参戦を目指す姿を見ると、「刺激をずっともらっていて、早く同じ舞台で一緒に戦いたい」と自然に思えることができた。

永田自身は「(プロテストを)受けようかギリギリまで迷ったけど、今の自分では無理だなと思って」と、高校卒業後は近大に進学。プロ入りこそ遅れたものの、「自分の中では4年間で成長できたと思います」と、その選択に後悔はない。

「チャレンジャーの気持ちでやっていました」という4日間を終え、来年は開幕からレギュラーツアーで戦う権利を得た。「あの舞台で戦えるのはうれしい」と、ワクワクした気持ちでオフを迎えることができる。「プロテストが終わったら、すぐにQTも始まってバタバタしていました。ホッとしています」。常に危機感を覚えながらの過酷な戦いも終わり、少しの小休止を挟んでから準備を進めることになりそうだ。

「1年目の目標は(メルセデス・ランキング)50位以内に入って、シード権を取れるように頑張りたいです」。身長は153センチの古江よりも1センチ低い152センチ。小さな体で世界と渡り歩いている先輩の後ろ姿を追いかけながら、“ポスト古江彩佳候補生”のプロ生活が間もなく始まる。(文・間宮輝憲)

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