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53歳の近賀博子が決勝進出の快挙 第3Rは馬場咲希と同組「楽しそうだったねって思われるプレーを」

上位はほぼ10代が占める女子アマ日本一決定戦で、53歳の近賀博子が決勝ラウンド進出を果たした。

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2023年6月15日 08時33分

53歳で決勝進出の快挙を成し遂げた近賀博子
53歳で決勝進出の快挙を成し遂げた近賀博子 (撮影:福田文平)

<日本女子アマチュアゴルフ選手権 2日日◇14日◇秋田カントリー倶楽部(秋田県)◇6409ヤード・パー72>
 
出場選手の平均年齢は10代で女子プロへの登竜門的な位置づけでもある舞台で、昨年の「日本女子ミッドアマ」を制し、今大会最年長選手でもある53歳の近賀博子(おうが・ひろこ)が決勝ラウンドに進出した。2016年にストロークプレーに復活してから、「日本女子ミッドアマ」上位5人の枠で出場した選手が予選を通過したのは初めてのことだ。

第1ラウンドは2番でボギーが先行するも、6番でバーディを奪うと8番から3連続バーディ。その後は「疲れも出たのか、空気が重くなったのか飛距離が出ていなくて」と5つ落としたが「74」にまとめた。第2ラウンドは「ハーフで『40』は叩きたくない。両方30台で」と目標を立て、「38」、「36」でまとめて2日続けて「74」。トータル4オーバー・39位タイで大会を折り返した。
 
53歳になって飛距離は落ちたが、全身のバネを使ったドライバーで210ヤードは飛ばす。「若い子には30~40ヤードは置いて行かれる」と話すが、左右にぶれない正確性が持ち味。この2日間は「パットが入っています。そんなに難しくないラインに乗っているので読み通りいってくれる」と話す。
 
1970年生まれの近賀は長崎県出身。中学時代からソフトテニスを始め高校時代は全国大会で活躍。社会人になっても旭化成の実業団チームでラケットを握っていた。23歳頃にソフトテニスに一区切りをつけると「何か目標を持ってやりたい」とゴルフの道に進む。ゴルフ場に勤務しながら一時はプロゴルファーを目指していた。
 
30歳の頃にはプロの道を断念し、「36、37歳ぐらいから」アマチュア競技に出るようになり、40歳で「関東女子ミッドアマ」のタイトルを獲得して頭角を現す。昨年は25歳以上が競う「日本女子ミッドアマ」と50歳以上が競う「日本女子シニアゴルフ」の2冠の快挙を達成している。また、所属する埼玉県の久邇カントリークラブでは、男性を圧倒して2021、22年と連続でクラブチャンピオンの座にもついている。
 
トータル4オーバーは昨年の全米女子アマを制した馬場咲希と同スコア。しかも、きょうの第3ラウンドは同組になった。「競技に出ると男性と同じティで回ったり、女子プロの卵と回れるのは楽しい。(馬場)咲希ちゃんと回れるのはとても楽しみですよ。手足の長さが違うけど(笑)」。馬場は身長176センチだが、近賀も身長172センチと横に並んでもそれほど違和感はなさそうだ。
 

10代が活躍する女子アマ界。「このご時世で決勝に進むのは素晴らしいなって思えます、私じゃなければ。私はまぐれですよ(笑)。残り2日間、楽しそうだったねって思われるようなプレーがしたいです」。日本女子ミッドの星が女子アマの舞台で輝く。(文・小高拓)

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