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初海外、初メジャー、初優勝 渋野日向子の栄光は“思い切りの良さ”から生まれた【19年プレーバック】

初海外、初メジャー、初優勝 渋野日向子の栄光は“思い切りの良さ”から生まれた【19年プレーバック】

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2021年8月18日 12時00分

迎えた最終日のスタート前。コース到着時はいつもと変わらず元気いっぱい。練習場では日本人ファンと記念撮影をするなどリラックスムードだった。1番のティショットもフェアウェイど真ん中をヒットし、優勝への第一歩を踏み出した。

ところが、3日間スコアを伸ばせなかった前半でいきなりつまずいた。3番のパー4で4パットのダブルボギー。表情が曇ったが、まだまだ序盤だ。前半を1オーバーで耐えて、サンデーナックナインへ。そして、やはりこの日も10番から巻き返しのラウンドが始まった。

いきなり5メートルのバーディを沈めると、語り継がれる12番に入った。253ヤードのパー4。安全に刻むか、1オンを狙うか。この時点で逆転を許していた首位とは2打差。「攻めないと後悔すると思った」。渋野はドライバーを抜き、強振。グリーン手前の池を越え、グリーンエッジに止まった。ここでバーディを奪うと、続く13番でもバーディで首位に並んだ。

ここからは毎ホールが緊張のなかでのプレーとなったが、渋野は一度もためらうことなくクラブを振り切った。そしてリゼット・サラス(米国)と並んで迎えた最終ホール。ドライバーをフェアウェイど真ん中に置くと、2打目をピン手前6メートルに乗せた。そして下りのバーディパットを“壁ドン”でねじ込み、右手を高々と突き上げて勝負あり。快挙達成を満開の笑顔で締めくくった。

4日間攻め通し、バーディを量産した大会。ティショットではドライバーを強振し、セカンドでは果敢にピンを狙う。パッティングもオーバーは当たり前。とにかく攻める姿勢を貫いた。攻撃的なゴルフと笑顔を振りまく愛嬌。渋野人気は日に日に増していき、最終日は会場全体が渋野ワールドに引き込まれた。

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