<日本女子オープン 2日目◇2日◇宝塚ゴルフ倶楽部 旧コース(兵庫県)◇6185ヤード・パー70>
前回この日本一を争う舞台に出場したのは、長野県・御代田中の3年生だった2017年。「予選会に出て(通過して)、“なんだ、なんだ”みたいな感じでした」と、浮ついていたことを覚えている。さらに「中学生で女子オープンに出られたことで、もう満足してました」とも話す。この時は予選落ち。そこからは予選会での敗退が続いたが、24歳になった今年9年ぶりの出場がかなった。
その2日目、林亜莉奈は最終9番で2.5メートルとシビアなパーパットを沈め、トータル1オーバーで週末行きを決めた。「後半はパーオンを2回しかできなくて、もう耐えまくりって感じで。アプローチ、パターでしのいでました」。最後のパーパットを沈めると、ギャラリーから大きな拍手と、よく通る『ナイスパー!』の声が聞こえてくる。これが大きな力になった。
「マイナビネクストヒロインの友達が応援に来てくれて、その子たちの声援のおかげで、下を向かずにプレーできました。昨日もきょうもずっとついてきてくれて、ボギーでも落ち込まないどころか、笑いに変えてくれたので、気持ちも上がりました」
JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のプロテスト合格を目指す林は、同じ志を持つ選手たちがプレーするマイナビネクストヒロインツアーを主戦場にしている。昨年はそこで年間女王に輝き、今季も出場8試合で優勝1回を含むトップ10入り7回と安定した戦いを続けている。ポイントランクも2位につけ、2年連続での女王を目指す真っ最中だ。そして、そのプレーをロープの外から同ツアーで戦う小池愛莉、倉林夏、山本唯依が見守った。9番グリーンを降りた後にはガッツポーズで声援に感謝を伝え、『かっこいい!』の声が飛んでくる。
今年1~3月にはオーストラリアツアーで“武者修行”し、来季の出場権も確保。すでにアマチュア資格を放棄しているため、レギュラーツアーも2018年の「NEC軽井沢72ゴルフ」を最後に遠ざかっているが、日頃の試合経験がそのブランクも埋めている。
「テストに受かってない身なので、なかなか試合がないなか、マイナビは配信もあるから人前でプレーするのは楽しいって思います。今週もカメラがあるけど、緊張よりも楽しいと感じられてます。オーストラリアは毎週4日間(大会)で、自分で移動もしたり、いい経験ができています」
日光アレルギーがあり、長時間直射日光を浴びると赤みや腫れが出てくるためプレー中は顔を覆うフェイスカバーが必須。ただそれも「トレードマークにして、それを目印に見つけてもらえたらうれしいですね」と笑顔で話すポジティブさも魅力だ。
7度目の挑戦になった今年のプロテストは2次予選で敗退。「ちょっとメンタルも落ちてたけど、こういうところでプレーすると気持ちもすごい上がるなって思ってます。あっという間に1年経つと思うので、来年に向けてしっかり準備したいですね」。トータル1オーバー・25位タイで迎える土曜日。開場100周年の宝塚GCでの自信を胸に、ここからもさまざまなフィールドを経験しながら、仲間たちと一緒に悲願の合格を目指していく。(文・間宮輝憲)
