序盤は、どうしても周りの選手や、初めての環境が気になったりして、練習に集中できないことがありました。いまはようやく、グリーンの速さなどのコースコンディションも含めて、慣れてきましたね。前半戦のノルマは1,000万でしたが、いまは約950万。結果的には順調にきているのかも知れません。
大きかったのは、やっぱり川奈(フジサンケイレディス)で優勝争いした経験ですね。調子が良ければ上位で争うことができる、って思えた。昨年末のQTで36番目に入り、フル参戦が決まって、今季開幕までは「仮に調子が良かったときに、どこまでいけるのかな?」と、考えることが多かったんです。それだけに結果が伴った川奈は、自信をつけることができた試合ですね。
もう1試合挙げるなら『ヨネックスレディス』。天候不良で初日が中止となり、2日間大会になりましたが、予選はすごい強風のなかで、いままでプレーしたことがない環境でのラウンドに。多くの選手が苦しむ状況のなか、決勝ラウンドに残れたのは勉強になりました。「これ以上の悪い環境はないだろうな…でもそのなかで残れた」という結果は、手応えを得た出来事のひとつですね。
順調にきている感覚はありますが、トップ10以内がまだ1度しかありません。試合ごとに思い返せば、まだまだ凡ミスが多い。そこをなくしていきたいです。
---ファンに自分のプレースタイルをアピールするなら?
ショットが武器だと自分では思っています。パーオン率はそこそこいい数字をキープできていて、バーディパットを多く打てるので、チャンスのシーンをファンの方には見てもらいたい。ドライバーのフェアウェイキープ率(31位)はもう少し上げていきたいなと思っています。
アイアンはすべて好きなんですが、もともとはロングアイアンに苦手意識が…。今オフは、レギュラーツアー参戦へ向けて、アイアンの精度を上げるための練習に力を入れました。弾道が低い、という課題に焦点を当て、高弾道のショットが打てるよう、スイングを少し変えたら、ボールも止まるようになって距離感も合うように。フェアウェイからのアイアンショットに徐々に自信が持てるようになっているのは、オフの取り組みがあったからですね。
今季は「バーディを1日3個は最低獲る!」と決めてます。ボギーが多いのが課題ですが、たくさんバーディを獲れるゴルフを魅せることができるプロが憧れですね。
---今季一緒に回った選手のなかで、印象に残った人はいますか?
キム・ハヌルさんです。『アース・モンダミンカップ』では、予選ラウンド2日間を一緒に回りましたが、賞金女王を争っている強い選手なので、すごく刺激になりました。正直、ショットの調子はあまり良さそうではなかった。でも、スコアをまとめてくるし、勝負どころのパッティングはきっちりと決めてくる。バーディチャンスを逃さないシーンを見ていて、技術、メンタルの両面ですごみを感じました。
シーズン序盤は、同伴者のプレーがすごく気になって、「この人はどういう風に打っているんだろう?」を観察していましたが、逆に自分のリズムが崩れることも多かったんです。いまはあまり見ないように心がけていますが、やっぱりハヌルさんはすごくいい選手で、一緒に回っていても、自分の流れが良くなるような感覚があった。間近で見て、勉強させてもらいました。
『アース-』以前に、『ヤマハレディースオープン葛城』最終日に1度回ったことがありましたが、スタートホールの2打目で、私がセンター狙いのところを、いきなりピンそばに刺してきた。「もしかしたらボギーになるかも…」と考えてしまう状況でも、意図的に狙ってチャンスを作り出すショット力。それを支える自信。すごいな、と。